ロシア・チームの新たな損失

女子100メートル平泳ぎの現世界チャンピオンであるユリア・エフィモワ=

女子100メートル平泳ぎの現世界チャンピオンであるユリア・エフィモワ=

ヴァレーリイ・シャリフーリン撮影/タス通信
 陸上競技選手らに続いて、競泳世界チャンピオンのユリア・エフィモワも、五輪への出場がかなわなかった。

 7月25日の国際オリンピック委員会(IOC)の決定は、ロシアの選手らにリオ五輪への道を拓いたものの、それでもやはりチームに大きな損失をもたらした。新たな出場禁止の原因となったのは、過去にドーピングの問題を起こしたすべてのロシアの選手(すでに出場停止の期間を経過して競技への復帰を認められている選手を含む)に五輪への道が閉ざされるという基準である。この措置の差別的な性格にもかかわらず(ドーピングによる出場停止の期間を経過した他の国々の選手らは、五輪に出場し、米国の短距離競走選手ジャスティン・ガトリンは、二度のドーピングが判明したにもかかわらず、リオへ行く。― 編集部)、ロシアの役人らは、この決定をすんなり受け入れた。

 

水泳の場合

 IOCの姿勢に最初に反応したのは、国際水泳連盟(FINA)で、同連盟は、ロシアの7人の選手の出場を認めないと発表した。その中には、ロシア競泳界のスターで女子100メートル平泳ぎの現世界チャンピオンであるユリア・エフィモワや2012年のオリンピックの男子400(4×100)メートル自由形リレーの銅メダリストであるニキータ・ロビンツェフとウラジーミル・モロゾフも含まれている。エフィモワの代理人は、同選手は五輪への出場禁止を不服としてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴する、と声明した。エフィモワの弁護士らは、おそらく、アメリカの陸上競技選手が出場停止期間満了後の競技への出場禁止の不法性を証明できた2011年の「ラショーン・メリットvs IOC」の事例を拠り所とするものとみられる。

 

カヌー、ウエイトリフティング

 国際カヌー連盟(ICF)も、FINAと同様に、5人のロシアの選手を出場禁止とした。その名は、世界アンチ・ドーピング機関(WADA)の独立委員会の報告書に記されている。国際バレーボール連盟(FIVB)も、メルドニウム使用の疑いが持たれているロシアの選手アレクサンドル・マルキンの資格を剥奪した。

 すでにドーピングによる出場停止の期間を経過した多くのロシアの選手も、リオ五輪出場のチャンスを失いかねない。その中には、先ごろツール・ド・フランスの区間で優勝した自転車ロードレース選手のイルヌール・ザカリンや女子ウエイトリフティングの世界記録保持者であるタチアナ・カシリナも含まれる。多くの選手に関して出場の可否が判明するのは、五輪開幕の数日前になるものと思われる。

 最も厳しい状況に置かれているのは、最近ロシアの選手らから一度に複数の陽性反応の検体が見つかった、カヌーとウエイトリフティングである。この両競技の連盟は、国際陸上競技連盟(IAAF)が陸上競技選手らに対して行ったのと同様に、ロシアの全選手の出場禁止の可能性を協議している。

 

テニス

 一方、2004年の全米オープンと2009年の全仏オープンの優勝者であるスヴェトラーナ・クズネツォワを含む、ロシアのテニス選手らは、リオへの切符を手にした。国際テニス連盟(ITF)は、IOCの決定発表の文字通り数時間後に、ロシアのテニス選手らについてはまったく問題がない、と声明した。アーチェリー、馬術、セーリング、バレーボール、柔道、フェンシング、シンクロナイズドスイミング、飛込競技の各連盟も、同様の声明を行っている。