大斎期に教徒たちが禁じられていること

Pavel Bednyakov/Sputnik
 大斎「ヴェリーキー・ポスト」はマースレニツァのすぐ後に始まり、復活祭まで48日間続く。正教徒たちは、この48日にわたり、食事、生活、思考における制限を遵守する。

 大斎期の間、正教徒たちは、イエス・キリストがゴルゴタの丘に向かって歩んだ道について思い起こす。そこで人々は娯楽や遊びを控えるべきだとされており、ぼんやりとインターネットやソーシャルネットワークなどに没頭してはいけないとされている。

 教会はこの期間、肉、牛乳、卵、動物性脂肪など、動物性由来の食材を口にすることを禁じている。一方、魚は、生神女福音祭(受胎告知)の日と聖枝祭(柳の日曜日=エルサレム入城の日)に限り、少量食べてもよいことになっている。また妊婦や授乳中の母親も魚を食べることが許されている。

 アルコールは完全に禁止されているわけではなく、数日であれば少量のワインを口にすることができる。しかし、ワインであっても酔うほど飲んではならない。またアルコール度数の高い酒類の摂取は禁じられている。

 結婚式を挙げることも禁じられている。教会は、大斎期には夫婦の営みを控えた方が良いとしているからだ。

イワン・クラムスコイ作『荒野のイエス・キリスト』

 イライラしたり、悪意を抱いてはならない。「大斎期」の成功を誇らしげに語り、家族や同僚に自慢してはならない。しかし、享楽を制限しつつも、悲しみに暮れる必要はない。なぜなら大斎期は魂を浄化する期間だからである。

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