「昨日、ウィーンに到着した。チャーター便を使ったこのルートでしか、我々は日本に発つことができないからだ」。ロシアのピアニスト、デニス・マツーエフの日本公演はいつもとは違った形でスタートした

Vladimir Astapkovich/Sputnik
 マツーエフ氏は、ウィーンから日本に出発する前の日、フェイスブックの自身のページに投稿した中で、「ウィーンフィルハーモニー管弦楽団と指揮者ワレリー・ゲルギエフとの公演はほぼ戦闘中の条件下でスタートした」と綴った。

 北九州国際音楽祭の枠内で11月に開かれる日本公演のチケットは、予想通り、すでにかなり前に完売している。当時はまだ新型コロナウイルス感染拡大の中、コンサートが開催されるかどうか誰にも分からない状況であった。

 「わたしたちは昨日の朝、ウィーンに到着した。オーケストラと一緒に日本に行くには、チャーター便でこのルートを使うしかない。オーストリアと日本の首相の合意が得られたとのこと。昨日、わたしたちはオーケストラのメンバーと共に、1日ウィーンのホテルで自主隔離しなければならなかった。検査も受けた」とマツーエフ氏はフェイスブックに書いている

 マツーエフ氏とオーケストラ、指揮者のゲルギエフ氏が宿泊しているホテルはウィーン中心部と空港の中間に位置しているという。これについてマツエフ氏は、「これは自主隔離の規則に従うため。今日、わたしたちは数時間後にここから直接空港に向かう」と記した。 

 「日本に到着したら、また検査を受け、今度は日本のホテルで自主隔離しなければならない。そのあと、ようやく、前例がないほどの安全措置を講じた上で、公演が始まる。わたしたちはコンサートの時間以外にホテル外には出られない。検査で陰性であっても同様だ。これが日本行きの条件である」。

 マツーエフ氏は、この「珍しい公演」の詳細について、ゲルギエフ氏とともにオンラインで伝えることにしている。 

 「今回、公演できることを最高に幸せに思う。すべてのチケットはすでにだいぶ前に完売していると聞いている。すべてがうまくいくよう願っている」とマツーエフ氏は期待を込めて書いている。 

 日本とロシアをつなぐ航空便は11月1日に再開された。 

 ロシアの航空会社アエロフロートのサイトによれば、11月5日から定期便の運航が再開されるとのこと。初日の航空便は東京行きとなっている。第一段階として、まずは週1便の運航が再開され、その後、週2回―木曜、土曜の運航が予定されている。

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