イラストレーター、イリヤ・クブシノブ ―Netflixで配信される「攻殻機動隊SAC_2045」のキャラクターデザインを手がける

カルチャー
ヴィクトリア・リャビコワ
 イリヤ・クブシノブは数年前から日本に住んでおり、漫画や日本人作家の作品の表紙を描いている。そしてゲームデザイナーの小島秀夫氏にも「天才」と評価されている。

 最近Netflixは「攻殻機動隊」をフル3DCGアニメで製作すると発表した。配信は2020年となっている。ここに描かれているキャラクターは新作シリーズの主人公で、公安9課に所属する草薙素子。

 この新作のキャラクターデザインを、ペンザ(モスクワから641キロ)出身の気鋭のロシア人イラストレーター、イリヤ・クブシノブが担当する。

 クブシノブさんはロシアのソーシャルネットワーク「フ・コンタクチェ」の中で、「わたしにとって重要な作品に参加させていただけて、とても光栄です。わたしの中でこれまでずっと消えることのなかった攻殻機動隊への愛と尊敬の気持ちを込めて、素子やそのほかのデザインを描いています」と書いている

 イリヤ・クブシノブが押井守監督の「攻殻機動隊」を観たのは6歳のとき。そしてこの映画が将来の職業を選ぶのに大きな影響を与えたという。

 2012年、イリヤはインスタグラムのアカウントを取得し、そこで作品を投稿するようになった。

 最初のファンアート作品で描いたのは「グラヴィティ・フォールズ」のウェンディであった。

 2013年、クブシノブはロシアのグラフィックノベルスタジオ「NARR8」で働き始め、モーションコミック「砂漠の騎士」を手がけるようになった。

 クブシノブはフォトショップを使って作品を制作しているが、しばしば作品が出来上がるまでの工程を公開している。

 彼の作品のほとんどは、アニメ作品、あるいは人気のある映画、ゲーム、ドラマなどの登場人物をテーマにしたファンアートである。

 2014年、日本に移住。本や漫画の表紙を描くようになる。

 「サイレント・ヒル」や「Psi division」などを手がけている。

 2016年に画集「モメンタリー」を出版。ここには街を描いた絵からSF風のコンセプトアートまでさまざまなジャンルの代表作が収められている。

 2018年9月、日本で初めての個展を開く。

 1月に日本のアニメ映画「バースデーワンダーランド」のティザーPVが発表される。イリヤは原監督の下、キャラクターデザインとビジュアルを担当している。

 2月にクブシノブは自身の作品を携え、「コジマプロダクション」の小島秀夫氏を訪ねた。

 小島氏はツイッターでこの出来事についてつぶやき、クブシノブを「天才だ」と書いた(面白いことに、普通、ロシアのゲーマーたちは小島氏を天才と呼んでいることから、小島氏のこのフレーズはミームとして拡散された)。

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