この物語の主人公ムィシキン公爵の率直な正直さは、彼がスイスから出身地サンクトペテルブルクに向かう旅の途中で出会った登場人物たちに「白痴」だと思われるきっかけとなる――しかしそれは、真実とかけ離れている。
ムィシキンを演じる素晴らしい俳優エヴゲニー・ミローノフと共に、このシリーズには、他にもロシアの一流俳優が多く出演している。脚本家たちはドストエフスキーのテキストを注意深く扱っており、プロットはヒロインのナスターシャ・フィリッポヴナを取り巻くありとあらゆる情熱や緊張を見せてくれる。信じてほしい、いったん見始めたら、途中でやめられなくなることだろう。
(予告編、ロシア語)
見知らぬ人と話してはならない。文筆業に携わる2人の人物がモスクワの中心で、ある外国人と出会い、彼らの人生は劇的に変化する。その外国人は悪魔だった。彼は、大きな猫を含む悪魔たちの一味と一緒に混乱を引き起こしながらモスクワ社会を膝まずかせる。一人の女性が、愛する男性を助け彼の小説を完成させるために、悪魔の忠実な信奉者となる。
最もミステリアスなこのロシアの小説を映画化する試みはすべて、この映画と同様に失敗してしまうか、あるいはひどい批判を受けた。きっと呪われているのだろう…
革命と国内戦のせいで、ユーリー・ジヴァゴは家族とともに故郷のサンクトペテルブルクを追われる。しかし、遠いシベリアの図書館で若い頃に一度会ったことのある美しい女性に出会い、人生がすっかり変わってしまう。
ジヴァゴを演じた俳優のオマール・シャリーフが好きだったのなら、ロシアの俳優オレグ・メンシコフにも恋に落ちることだろう。古典小説を特別に演出したこの映画は、ボリス・パステルナークの天才的なテクストに常に忠実というわけではないが、当時の様子をみごとに描き出している。
誠実で親切な二人の人物、ナターシャ・ロストワとピエール・
トルストイの小説は何度も演劇や映画になってきた。もし最近のBBCのシリーズを見たことがあるのなら(ない方がいいのだが)、4部編成のこの象徴的なソヴィエト映画と比べたくなるかもしれない。この映画は当時の真のセックスシンボルたちが主演している。そして言うまでもなく、セルゲイ・ボンダルチュク監督の才能も満喫しよう。
ドン・ジュアンとドンナ・アンナの夜のデート、あるいは、妬みにかられてモーツアルトを毒殺しようとするサリエリ、あるいは、父親は鍵をかけた宝箱に財宝を詰め込んでいるというのに飢えている若者、あるいはまた、死に至る中世の疫病が蔓延するなかで大きな宴会を催す人々。
これらの4つの物語は、アレクサンドル・プーシキンが書いた短い詩劇で、ドン・ジュアンを演じるウラジーミル・ヴィソツキーをはじめ、ソ連の最高の俳優たちを用いて映像化されている。
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