アントンさんは自己顕示欲の強い人間ではない。彼は公の場で話したり、自身の作品についてコメントしたりすることはほとんどない。数少ないインタビューのひとつで、彼は「自分自身のイメージを世間に対して広めるより、作品作りに自分の時間を使いたい」と語っている。しかしそういう彼のイメージは彼の作品に表れている。アントンさんは自分自身で決めたある制約の中で作業している。たとえばテキストはほとんど使わない、そしてコミックは描かないなどである。
アントンさんは専門的なトレーニングを受けたことがない。彼自身、自分自身の能力は技術的なものにすぎず、まったく芸術性のあるものではないと述べている。しかも絵を描くことは彼の主要な収入源ではない。そう、彼の作品は本質的で純粋な意味でのデジタル芸術なのである。
最近、彼の描く絵がウェブ上で大きな人気を呼び、アントンさんは自分の作品から著作権マークが消されていたり、書き換えられていたり、別の作者のものとして発表されているのをよく目にするという。アントンさんはこのことでイライラしているというが、これも彼の人気が急速に広まっているという証である。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。