サンクトペテルブルクで公共図書館が開館

サンクトペテルブルクで帝国公共図書館、19世紀。

サンクトペテルブルクで帝国公共図書館、19世紀。

1814年の今日、1月14日に、サンクトペテルブルクで帝国公共図書館が開館した。現ロシア国民図書館(通称は、シチェドリン図書館または公共図書館)で、図書館として、モスクワのロシア国立図書館(通称レーニン図書館)と双璧だ。

開館式には、詩壇の長老ガヴリーラ・デルジャーヴィンをはじめ、画家オレスト・キプレンスキー(詩人プーシキンの肖像画で有名)など文化人が顔をそろえ、200人以上が出席した。

ロシアでは、18世紀に、フランス啓蒙思想の大きな影響もあり、大きな個人蔵書をもつ人は増えつつあり、18世紀前半には科学アカデミー付属図書館なども開設されたが、誰でも利用できる公共図書館はついに作られなかった。だが、そうした図書館の開設は、教養ある優秀な官僚を必要としていた政府にとっても急務だった。

公共図書館開設の意向を初めて明確に打ち出したのは、啓蒙専制君主のエカテリーナ2世である。女帝の構想によれば、図書館は、帝国の力と、彼女の啓蒙への意思とを具現するものとなり、範を西欧の公共図書館にとって、ロシアのあらゆる印刷物、書籍を集めるはずであった。

「公共図書館」の名にふさわしく 

しかし、女帝の構想が実現したのは、彼女の死後約20年後の1814年だった。

当初、図書館の利用者は年間600人程度であったが、商人、学者、町人、軍人、学生、役人、僧侶など、さまざまな階層の人が訪れた。

最初の利用者のなかには、詩人でのちにデカブリストとなるヴィリゲリム・キュヘリベッケルや偉大な数学者ニコライ・ロバチェフスキーなどがいる。ロバチェフスキーは、非ユークリッド幾何学の一つ、双曲幾何学の創始者だ。

現在でもこの図書館は、「公共図書館」の名にふさわしい開かれた図書館だ 。レーニン図書館と同じく、パスポートを提示すれば、外国人旅行者でもすぐに入館証が作れる。1917年のロシア革命前の書籍に関しては、世界最大の蔵書数を誇る