エメリヤーエンコ・アレキサンダー(31)が、総合格闘技組織M1グローバルから除名された =タス通信撮影
「契約条件に違反してばかり」
M1グローバルは、エメリヤーエンコ・アレキサンダーとの契約を、満了前に解除した。フィンケリシュテイン氏によると、アレキサンダーは「契約条件に違反してばかりいた」という。
一部報道によると、アレキサンダーは「高官」が結婚式を祝っていた、「プラハ」ホテルのレストランで、ケンカをしたという。バルナウル市で開催された総合格闘技の大会に来賓として招かれていたが、酔った状態で大会に現れたとの証言がある。
ヒョードル:「弟は自分より才能がある」
アレクサンダーは、国内外で2000年代半ばには、総合格闘技でもっとも有望な格闘家と評価されていた。偉大なる兄のヒョードルは、弟のアレキサンダーには自分より才能があり、肉体的により恵まれていると何度も話していた。
アレキサンダーはプライド・ヘビー級で、向うところ敵なしで3連続勝利を収めてキャリアをスタートさせた。その後クロアチアの元警察官であるミルコ・クロコップにKO負けしたものの、それによって自信をなくすどころかむしろ奮起し、セルゲイ・ハリトーノフとの対戦でスタンドでダウンを奪い、TKO勝ちした。
転落の始まり…
だがプライドが2006年に倒産したため、別の道を進み始めた。ヒョードルが楽々とティム・シルビアに勝ち、アンドレイ・アルロフスキーをノックアウトしていた一方で、アレキサンダーは不気味なシウバォン・サントスやエディ・ベンスンに勝利していた。
アレキサンダーはオーストラリアのキックボクサーであるピーター・グラハムにローキックで負けた試合まで、4年間負けなしを続け、2011年にM1グローバルと契約を結んだ。
契約後最初の試合では、ダゲスタン共和国のマゴメッド・マリコフと対戦したが、1ラウンド開始23秒でKO負けしてしまった。敗戦後には「負けは偶発的なものだ」と話していた。その後4人と戦い、うちM1で3人と対戦して全勝したものの、対戦相手のレベルは高くはなかった。
アレキサンダーは11月、強豪ジェフ・モンソンと対戦したが、2ラウンドで痛め技で負けた。みじめな敗北に、アレキサンダーは泣きそうになりながら、フィンケリシュテイン氏とモンソンに雪辱戦を申し出ていたが、今回のことでそれも実現されなくなった。
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