Juggernaut: Revenge of Sovereign 写真提供:juggergame.com
日本のグリー社がパートナーに
同社は中国市場で「Allods Online(アロッズ・オンライン、巫者の怒り)」ゲームの販売を始めたばかりだが、日本と韓国の市場で新たなゲームをリリースできるよう、準備を進めている。両国で2013年1月1日に販売開始となるのは、携帯ゲーム・ヒット作の、「Juggernaut: Revenge of Sovereign(ジャガーノート リベンジ・オブ・ソブリン、剣聖 君主の復讐)」。日本の「GREE(グリー)」社が、日韓の市場のパートナーとなる。
メール・ル・グループの担当者によると、同社のゲームの中でジャガーノートがもっとも日韓のユーザーに合うと説明した。ローカリゼーションも特に困難ではなかったという。ゲームは現地の特性(システムや設定など)に合わせて調整され、グリーと相談してこのゲームに決められた。
露携帯ゲーム市場の急成長
ロシアでは携帯ゲーム市場が急速に発展する市場のひとつとなっていて、「J’son&Partners Consulting(ジェイソン&パートナーズ・コンサルティング)」社のアナリストは、今年末までに市場規模が3億9200万ドル(約330億円)、2016年までに7億700万ドル(約600億円)に達すると予測している。この数字は決して驚きではない。
これらのゲームがインストールされるスマートフォンやタブレットは、ロシアのビジネスマンの間で流行していて、その役職の位が高いほど、機種のグレードもアップするというのが一般的だ。アイパッド、アイフォン、その他のメーカーの類似品は、景品や物的報酬として、中流層向けの標準的なプレゼントとなっているし、紙の使用を減らしたい国家機関も大量発注している。
仕事の道具とゲーム機を兼ねる
このような端末は、勤務時間中は仕事道具として、勤務時間後は帰宅する地下鉄の中で電子書籍またはゲーム機として使用され、家に帰ると子供たちがゲームをしようとそれを親から借りたりする。携帯ゲームはアプリ・ストアで60%のシェアを誇り、ダウンロード数はトップとなっているし、ゲームをする人の数も増えている。今年末にロシアのゲーマー人口は3860万人に達し、2016年には6500万人まで増加すると見込まれている。
ロシアではゲームがエンターテーメント市場をがらっと変えた。この新たな産業は、金融指標ですでにライセンス音楽市場を追い越し、さらに映画配給のぴったり後ろにつけた。メール・ル・ゲームズのデータによると、ロシアのコンピューター・ゲーム市場は10億ドル(約844億円)をこえ、中でもソーシャルネットワーク・ゲーム(181%)を筆頭とする、このオンライン・ゲームの成長率(2011年に68%)が著しい。
エンターテーメント市場の様変わり
同産業の金融指標で2011年度のトップとなったのが、大規模多人数同時参加型オンライン・ゲームで、パソコン・ゲームやコンソール・ゲームを追い抜いている。
「ロシアのゲーム産業は、売り上げでもユーザー数でも目覚ましい伸びを示しています。でもここでもっとも重要なのは、ここ1年で質が非常に高くなったということです。ロシアは大ヒット・ゲームの世界的な舞台になりました。ゲーム産業よりも歴史のある、ロシアの映画配信産業でも、このような現象は見られません」と、メール・ル・グループ、ゲーム本部のウラジーミル・ニコリスキー副本部長は述べた。
ヒット連発する露ゲーム産業
また、もうひとつの重要な傾向として、ロシアのプロジェクトが海外で成功していることも同副本部長はあげた。ロシアのゲーム産業はマルチメディア・エンターテーメントで、もっとも魅力的な地域のひとつに変わった。
メール・ル・ゲームズの商品一覧には、すでに70種類以上のオンライン・ゲームがあり、ヒット作がいくつも存在している。アロッズ・オンラインは、南極大陸を除くすべての大陸の、計13ヶ国で発売された。アロッズ・オンラインを開発したメール・ル・ゲームズのチームは現在、ロシアのゲーム産業史上最大規模となる、オンライン・ゲーム「Skyforge(スカイフォージ)」の開発に取り組んでいるという。
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