第一回モスクワ国際人形劇フェスティバル

=PressPhoto撮影

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海外からは日本、イラン、スペイン、スウェーデン、エストニア、ポーランド、スロベニア、チェコ、ベラルーシが、またロシア国内からはキーロフ、サンクトペテルブルク、モスクワの人形劇が、第1回モスクワ国際人形劇フェスティバルで披露されている。11月2日から8日までモスクワのさまざまな場所で行われているフェスティバルは、子供、家族連れ、大人など、幅広い層の観客を対象としており、主催者は、人形劇に対する子供のお遊戯会のようなイメージを払しょくしたいと考えている。

「ロシアの人形劇場は保守的なので、このフェスティバルで、人形劇が子供向けの楽しみというだけでなく、さまざまな創作の形として見直してもらえればと思っています」とプログラム責任者のソーニャ・ドゥロワさんは語った。

日本的な魔法をかける 

家族連れを対象とした優れた劇のひとつが、チェコに暮らす日本人監督、沢則行さんの作品「森の伝説」だ。沢さんは、人形、マスク、照明、陰、音楽を使いながら、ヨーロッパの童話に日本的な「魔法」をかけ、人形の伝統を加えて語る。また、このフェスティバルの一環として、マスター・クラスも行う。

検閲をかいくぐり 

イランのヤセ・タンマムさんは、大人向けの人形劇「1まで数えて」を上演する。イランでは、人形劇は比較的検閲がゆるいため、職人らはさまざまなテーマの可能性を探ることができる。「1まで数えて」は、戦争と人間の人生の道に関するぐう話だ。平和な街の爆撃に参加することを拒んだ3人の軍のパイロットが、轆轤(ろくろ)の上に置かれた粘土を手でさまざまな形に変えながら、物語を表現する。

キーロフの劇場は、チェーホフの「六号病棟」にもとづいた「九号病棟」の人形劇を披露する。この劇で監督のボリス・コンスタンチノフさんは、人間と人形を対立させ、観客が人間ではなく、人形に共感するように演出する。

*元原稿