=ロシア通信撮影
ロンドン・パラリンピックは、7月27日から8月12日まで開催されていたロンドン・オリンピックのほぼ1ヶ月後となる、8月29日から9月9日まで行われていた。前回の北京パラリンピックからわずか4年で、ロシアの選手団は大きく成長し、金メダルは前回の18個のちょうど2倍となる、36個を獲得した。総メダル獲得数では、開催国のイギリスが120個を獲得しているため、順位は3位に下がる。1位は前回と同様、中国が獅子奮迅の活躍を見せ、金メダル95個、銀メダル71個、銅メダル65個と圧倒的な結果を残した。
「大会前、我々は金メダルではなく、前進した姿を見せるという課題を自らに課しました。北京大会後、世界のパラリンピック競技のエリートになれるよう努力することに決め、今回その目的を果たし、そして、前進した姿も見せることができました」と、ロシア・パラリンピック委員会のウラジーミル・ルキン会長は述べた。
不屈の二冠王者
旗手役を果たした車イス陸上競技選手のアレクセイ・アシャパトフさんは、前回の北京大会と同様に、円盤投げと砲丸投げで金メダル2個を獲得した。今回は円盤投げで60メートル72を出し、世界記録を更新した。
アシャパトフさんは2002年にケガをし、片足を失ったが、スポーツをあきらめることはなく、その後ロシア・シッティングバレーボール・スポーツ・マスター、ロシア・アームレスリング国際級スポーツ・マスター、ロシア陸上競技功労スポーツ・マスターになった。
サッカー男子代表の決勝はロシア対ウクライナで、双方が交互に押しつ押されつする白熱した展開となったが、エドゥアルド・ラモノフが前半終了間際に決勝点となるゴールをあげ、そのまま守りぬいて勝利した。ロシアの選手は決勝にいたるまで、金メダルにふさわしい戦いをくりひろげてきた。グループリーグは、アルゼンチンに8:0、オランダに8:0、イランに3:1で勝利して首位で突破し、準決勝ではブラジルに3:1で勝利して決勝に進んだ。
国民に大きな感動
ルキン会長は今大会を次のように総括した。「全体的に良く戦えましたし、我々の長年の努力がようやく実ったことを証明しています。このような成果の現れは、我々が正しい道を進んでいることを意味しています。ただ重要な課題は、メダルを取ること自体ではなく、ロシアやロシアに住むすべての人に今後メダルで影響を与えていくことなのです」。
ルキン会長は、今回大きく飛躍したからといって、今のレベルにとどまるつもりではないことも強調した。
「ロシアには強い競技と弱い競技が両方存在します。水泳や陸上競技ではいつも良い成績を残しますし、弓術では男子が初めて素晴らしい結果を出しました。一方で、成長し始めたばかりの種目もありますから、パラリンピックの20種目中、12種目にしか参加していません」。
今の中国は揺るぎない強豪国となっているため、ライバル争いをするのは困難だが、ロシアの進歩が国民にとって大きな喜びとなっているのは間違いない。ロンドンでの目覚ましい飛躍と、世界の上位に躍り出た事実は、国民を鼓舞し、スポーツマンに自信を与えるだろう。
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