=ナタリア・ミハイレンコ |
先頃発表された『戦略2020』の中国論には、恐怖とパニックが露わに感じられる。
・「ロシアにとって主な危険は、中国の経済的潜在力と国際的地位の増大に起因している」。
・予想される人民元の「国際決済通貨への変容は、国際通貨システムの不安定化をもたらし、国際決済でルーブルを使用する可能性をせばめうる」。
・「中国の高い競争力は、ロシアのメーカーを市場からさらに締め出す」。
・「『大国クラブ』における『成金』である中国の影響力の増大」は、ロシアを含む第三国に損失をもたらす―。
もっとも、ロシア、とくにシベリアと極東の現代化の加速は、「アジア太平洋地域の技術と投資なくしては」達成できず、「中国は同地域におけるロシアの優先的パートナーとなっている」点も指摘されてはいるが。
脅威を現実のものとしないために
もちろん、巨大な隣国の急速な成長に強い関心を払うのは当然だ。経済格差が広がることは間違いなかろう。
中国とどう共存していくのか、じっくり考えなくてはならない。これは、新大統領プーチン氏の最も重要な課題となろう。
とはいえ、一つ不可解な点がある。なぜ一般に公表される文書に、隣国に対する恐怖をかくも露わにするのか?
懸念は分からなくはない(しかも、その一部には根拠がない)が、それに対してはまったく違った対応が求められる。中国に関する積極的で実質ある行動プログラムが必要なのだ。それは、将来起こりうる問題やリスクを予防しうるものでなくてはならない。
ただ受け身で怖がることは、結局のところ、シベリア、極東を中国が仕切る事態を招くだろう。この地域には、他に誰もいないのだから。
そのときには、経済的さらには政治的な脅威が現実のものとなろう。そうなっても、自分以外の誰をも責めることはできない。
フョードル・ルキヤノフ:「世界政治におけるロシア」誌編集長
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