現代化するロシア軍

アナトリー・セルジュコフ大臣は、2012年内に軍の機動・戦闘準備を、ロシアとその同盟国の防衛を保証できるレベルまで向上させる、と断言した=AFP/East News撮影

アナトリー・セルジュコフ大臣は、2012年内に軍の機動・戦闘準備を、ロシアとその同盟国の防衛を保証できるレベルまで向上させる、と断言した=AFP/East News撮影

3月20日、ロシア連邦軍参謀本部アカデミーで行われた防衛省幹部の拡大会議において、メドベージェフ大統領が演説を行い、その内容が、軍事専門家の注目を集めている。

それは、ロシア連邦軍の最高司令官である同大統領が、次期大統領のウラジーミル・プーチン氏に職務を引き継ぐ前に軍の指揮官たちに対して行う演説としては、おそらくこれが最後になる、という理由によるものだけではない。ドミトリー・メドベージェフ大統領が、その4年間の任期中に成し遂げた、革命的規模の軍改革の成果を明示したからである。

それらの改革のすべてがスムーズに進んだわけではないが、将来を見据えて行われた陸海軍の構築の成果は、かなりのものである。「戦略的な核戦力は強化された。対空および対ミサイル防御に加え、早期警戒システムおよび航空宇宙制御システムを盛り込んだ、統合航空宇宙防衛システムが確立された」とメドベージェフ大統領は述べた。

また、アナトリー・セルジュコフ防衛相が、連邦軍に新たに配備された新兵器と装備について、補足説明した。同大臣によると、誘導ミサイル連隊10隊に「ヤールス」と「トーポリM」ミサイルの発射台を、また戦略ロケット軍には39基の戦略ミサイルシステム装備を新たに配備した。これにより、最新ミサイルシステムが占める割合は13%から25%まで上昇した。

また、核弾頭の搭載が可能な「イスカンダルM」短距離弾道ミサイルシステムが12基、陸軍に装備された。さらに、S-400システムを備えた地対空ミサイル連隊が3隊配備された。大型防空基地も7か所に建設され、28か所の飛行場が造り直された。最近創設された航空宇宙防衛軍も全て配置された。早期警戒レーダーがサンクトペテルブルク近郊のレフトゥシに配備され、他の同種のレーダーも、アルマヴィルとカリーニングラードの各地域で、配備前の試験段階に入っている。

全体的に見ると、大陸間弾道ミサイルと「イスカンダル」短距離弾道ミサイルシステムの他には、2008年から2011年の間に、潜水艦2艘、海軍の水上船舶4 艘、駆逐艦5艘、航空機374機、空軍の対空防御システム106基、地対空ミサイルシステム79基、その他のミサイルおよび大砲兵器713基、2,300台以上の装甲戦闘車と兵器が配備された。

また、ボレイ型およびヤーセン型潜水艦に加え、コルベット艦とフリゲート艦用の海軍基地が、ムールマンスク地方、プリモルスキ-地方およびカムチャートカ半島に建設中である。 

だが、重要なのは、単に新たに配備された戦闘兵器の規模ではなく、実戦でこれらの兵器を使いこなす能力だ。また、これらの兵器は、その他の兵器や戦闘支援システムと効果的に統合されなければならない。そこには、偵察、標的設定やナビゲーションシステム、コミュニケーションおよび電子戦闘システム、無人航空機、ネットワーク中心の戦闘や人員制御システムなどが含まれる。現代の軍隊と、前世紀に取り残されたままの時代遅れの軍隊を区別するものは、まさにこうした要素だ。2008年8月にグルジア軍が南オセチア国境付近のロシアの平和維持軍を攻撃した際に明らかになったように、ロシア連邦軍はごく最近まで、時代遅れの軍隊とみなされていたのだ。

こうした教訓が、ロシア政府に軍改革の必要性を思い知らせ、小規模でも正確で機動力のある軍への再編成を促したのである。

アナトリー・セルジュコフ大臣は、2012年内に軍の機動・戦闘準備を、ロシアとその同盟国の防衛を保証できるレベルまで向上させる、と断言した。