「カラシニコフ」はお払い箱?

ミハイル・カラシニコフ氏とAKー74自動小銃=ロシア通信撮影

ミハイル・カラシニコフ氏とAKー74自動小銃=ロシア通信撮影

ロシアのメディアは国防省が伝説的な自動小銃AK- 74の購入をやめたというニュースをこぞって取り上げた。軍はすでにここ 15 年カラシニコフの自動小銃を買っていなかったのだ。

 理由は「在庫過剰」だという。軍参謀総長で国防第一次官のニコライ・マカーロフ上級大将は「自動小銃の備蓄は必要量を何十倍も上回っている。それにこの銃はもはや私たちを満足させてくれない」と言う。

 「カラシニコフ」がもはやロシアの軍人たちを満足させないとの説明には仰天した人が多かったろう。

 AK-
74はその原型AK- 47と共に、ウォッカ、ガガーリン、クレムリンと並んで古くからロシアのナショナル・ブランドとなってきた。

 実際「カラシニコフ」はユニークで世界一頼りになる自動小銃であり、どんな天候やぬかるみにも耐えられ、射撃、分解、組み立て、迅速な修理の方法を誰でも覚えることができる。

 だが、欠点もある。主な欠点は他の自動小銃と比べて弾丸の拡散率が非常に高いこと。連射される最初の2、3発の弾丸は目標を捉えるが、後続の弾丸は扇状に散ってしまう。

 短時間の市街戦や、装甲車や大砲に援護されての歩兵隊の集中攻撃には非常に有効だが、一騎打ちのような戦いでは他の武器にしたほうがよいだろう。

 たとえば、同じ「イジマシ」(イジェフスク機械製作工場)で製造されたニコノフの自動小銃AN- 94 「アバカン」や、コブロフ市のデグチャリョフ工場で製造されたAEK-971を使うべきだろう。

 ロシアにはAKより戦闘能力で優るものがたくさんあるが、武器に詳しい将校によれば、新しいモデルは旧式のものよりせいぜい 10 %しか優れていないという。

 このことは、設計者ミハイル・カラシニコフ氏本人も承知しており、AKに優る自動小銃が開発されたとの情報に対するコメントを私たちが求めた際、「コメントはそれらが私の自動小銃のような権威を獲得できてからにしよう」と述べた。

 実際、AK-47以来、「カラシニコフ」の権威に太刀打ちできるものはない。武器市場でも依然として人気が高い。AKの生産は世界中で行われているが、目の高い軍はロシア製を購入している。信頼でき、銃身も中国製のように数回撃ったら焼けるように熱くなることがないからだ。

 インドシナやアフリカあるいはラテン・アメリカのガンショップではいろんなAKを選べるが、専門家によれば、200ドル以上ならロシア製、もっと安ければ無断複製だそうだ。