北極海に浮かぶこの島は、西半球と東半球の境界に位置する。丘陵の多いその地形は『ゲーム・オブ・スローンズ』のワンシーンにも似ている。もっとも、例えるならゲーム・オブ・ベビーズとでもいうべきか。この島は、シロクマの繁殖地なのである。
プトラナは、「急峻な岸のある湖」、あるいは「頂上の無い山々」を意味する。ここにはトナカイやヘラジカ、クズリや熊などが生息する。峡谷には湖や川、滝が隠れるように点在している。その中にはロシアで最も高い滝、高さ600㍍のタリニコフスキー滝もある。また、ヴィヴィ湖にはロシアの地理的重心が存在する。
この要塞は14世紀のもので、ネヴァ川の河口にあるオレホヴイ島にあり、名称も同島が由来。その歴史は暗い。長い間、要塞は監獄として使われていた。最初の囚人はピョートル大帝の姉、マリア・アレクセーエヴナ皇女。後に大帝の最初の妻エヴドキヤ・ロプヒナが囚われた。後年にはデカブリストたちも収容されている。
18世紀のルスケアラ採石場では様々な色合いの大理石が採掘され、サンクトペテルブルクの教会や宮殿の外装と装飾に用いられてきた。浸水した採石場の跡地は、2000年代に山岳公園になった。散策ルートには、雰囲気たっぷりの照明に照らされた地下の坑道も含まれる。また、ジップラインも楽しめる。
ヴォルホフ川のほとりに位置する中世の要塞。その要塞の中に、ロシア最古級にしてもっとも美しいものの1つとされる聖堂、ソフィア大聖堂がある。
ヴォルガ・ブルガールとジョチ・ウルスの中心地にして、東方やスカンジナビアから商人が集まった貿易の街。タタール人の先祖であるヴォルガ・ブルガール人は、この街でイスラム教に改宗したとされる。ボルガルで最も美しい建築の1つは、白いモスクであろう。
ロシア最大級のカルスト洞窟であり、その長さは8km以上。観光客に公開されているのは、その中の2kmほど。だがこの距離だけでも、地下王国の散策が忘れ難い体験になるのは間違いない。特にボリショエ地底湖や、ダンテの名を持つグロット、そして氷柱が光り輝くブリリアント・グロットは絶景だ。
北方のソロヴェツキー諸島の景観は、ひかえめながら、大変印象深い。観光客の一番の目的は、15世紀に設立されたソロヴェツキー修道院である。また、ボリショイ・ザヤツキー島に残る古代の石の迷路や、世界最北端級に位置する植物園も見どころだ。
アナパ市からほど近い集落からはスッコ湖を眺められるが、季節によって全く違う様子を見せるのがこの湖の魅力である。春と夏は、青と緑の豊かな色合いが美しい。秋には茜色に変わる。湖畔には大きなイトスギが連なり、その樹冠の色合いの変化もまた、見事な美しさで風景を彩る。
北オセチアのダルガフス村近くにある死者の町は、その歴史を14~18世紀までさかのぼる。北コーカサス最大の埋葬地であり、95の納骨塔がある。
このヨーロッパ最大級の塩湖は、特殊な水草のおかげで、驚くほど赤みがかった色をしている。人々がこの塩湖を訪れる目的は、もちろん景色を楽しむためだが、もう1つ、健康のためでもある。この地の空気と、ミネラル分に富んだ泥には治癒効果があるとされている。
マンププニョル高原には、7つ巨大な石柱がそびえ立つ。さながら、石化した巨人のようだ。「マンシの偶像」の別名もあり、2億年以上も昔に形成されたものである。コミ族やマンシ族にとって、神聖なものである。
デメルジ地区の巨石群の一部には、輪郭に人を思わせるものがある。中には「巨人」や「エカチェリーナ2世」といった名を持つものもある。並んだ石柱は、「悪魔の指」と名付けられた。霧が立ち込めると、この谷は異世界さながらの様相を帯びて、一層神秘的な風景となる。
バイカル地方の小さな砂漠である。ここは、自然がそのユーモア精神を発揮したかのようだ。形を変えていく砂丘は、コダール山脈のふもとに広がっている。
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