ゴーリキー映画撮影所で明らかにされる映画制作の秘密

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 ロシア最古の映画撮影所の一つが、独自の博物館をオープンした。ここでは、映画のクレジットに記されている職業について詳しく知ったり、撮影チームの一員になったかのような気分を味わうことができる。

 マクシム・ゴーリキー映画撮影所の作品は、ソ連、ロシア、世界の古典映画である。ここで生み出された「春の十七の瞬間」、「カーニバル」、「朝焼けは静かなれど」、「黒い耳の白い犬」、「未来からの来訪者」、「ロシアン・ブラザー」といった多くの映画は、ロシアのみならず、国外でも広く知られている。

 1915年に開設されたロシア最古の映画スタジオの一つが、今年、セルゲイ・エイゼンシュテイン通りにある本館の中に、独自の博物館をオープンする。そして、その展示の一部がすでに公開されている。ここでは、映画制作のあらゆる工程について知り、舞台装置や衣装を見学できるだけでなく、照明係やメークアップアーティストの仕事を体験してみることができる。

 ロシア・ビヨンドは、この博物館で開かれた最初の展覧会、「舞台裏:見るべきものがここにある」を取材した。

 この展覧会について、映画撮影所の広報は、「わたしたちの展覧会は、映画の一コマを作るために一体どのような人々が働いているのか、映画のクレジットにしか名前が出てこない、ほとんど誰にも知られていない人々の映画における専門性がどのようなものなのかを紹介するものです」と語っている。

 そして博物館では、来館者も、シナリオ作り、絵コンテ、スクリーンテスト、舞台装飾の制作、照明、音響といった映画制作の参加者となる。

 ここでは展示スペースのあらゆる物事がとても親しみのあるものに感じられる。スタッフたちが集まるテーブルの上では、このスタジオで撮影された映画「Konets operatsii: Rezident(作戦完了:レジデント)」1986)のシナリオの紙が、文字通り、舞っている。

 ある壁では、「春の十七の瞬間」(1973)の映画のシーンを目にすることができ、スクリーンを使って、俳優たちのスクリーンテストのアルバムの「ページをめくる」こともできる。

 また別の壁には新作映画「ニュルンベルク」(2023)の絵コンテが展示されている。さらに、「Kukol’nik(人形遣い)」(2023)の本物の舞台装置や「The Youth of Peter the Great(ピョートルの青年時代)」(1980)、「After the Rain, on Thursday(木曜日の雨の後に)」(1986などのオリジナルの衣装も展示されている。

 一方、現代の映画はコンピューターグラフィックスなしには想像もできない。ある展示では、バーチャルな一コマが最終的に「リアルな」ものになっていく様子が示されている。

 博物館の主要部分は夏にオープンする。

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