閉鎖されたかつての工場は今・・・(写真特集)

Aleksandr Galperin/Sputnik
 サンクトペテルブルクのフィンランド湾の岸にある古い工場は地元の人々や訪れた人々を惹きつける場所となっている。陰鬱な工場の入り口をくぐると、中では想像もできない風景が広がっている。そしてロシア全土でそのようなかつての工場がある。

トゥーラの「リキョールカ」 

 トゥーラの元リキュール工場は地元の人々にもっとも愛される休暇のための場所になっている。工場が作られたのは1903年で、1990年代の末、突然、倒産するまでアルコールの製造が行われていた。トゥーラ州は、赤いレンガ造りのこの古い建物にショッピングモールを作ることにしたのだが、その結果、計画していたよりも素晴らしいものができた。

 ワインの倉庫があった場所には、カフェ、レストラン、おしゃれなショップができた。蒸溜所のパイプにはレフ・トルストイの巨大な肖像画が描かれている。トルストイの領地であるヤースナヤ・ポリャーナが近くにあるからだ。ここでもっともよく撮影されているアート作品は、ニコライ・レスコフの短編小説に出てくる、巨匠「左利き」が足に蹄鉄を打とうとする蚤である。しかしこの作品は蚤というより、異星の怪物である!

 

ノヴォシビルスクのロフト地区「メーリニツァ」 

 製粉会社の工場の一角は現代デザインセンターと家具会社のショールームに姿を変えた。1910年、5階建ての水車小屋はノヴォシビルスク(当時はノヴォニコラエフスク)で最初のレンガ造りの建物の一つであった。ここではマカロニ、乾パンなどが作られていた。マカロニ工場は今も残っているが、長期間にわたり放置されていた水車小屋は若手デザイナーたちの手に委ねられた。壁だけは保存されているが、新たな階が建て増しされ、内部は全面的に改装された。今では定期的にデザイン関連のイベントが開かれている。

 

ウファの「アート・クワドラート」

 公共スペース「アート・クワドラート」がこれまでになかったウファのセンターとなったことは間違いない。まだ数年前ここには古いお茶の包装工場、靴製造工場、印刷所などがあったが、ときとともに営業が停止し、立ち退いていくようになった。また古くなった倉庫にボロボロのガレージの入り口が景観をさらにひどいものにしていた。「アート・クワドラート」は、ウファ市内にある歴史地区のいくつかの建物を一つのスペースにし、それをクワドラート、つまり正方形に区切った。大きな屋外のスペースはイベント、野外演劇、ベンチのついた広場、スポーツ施設などになり、そこにはたくさん建物があり、コーヒーを飲んだりすることができる。かつての工場は色鮮やかなグラフィティで飾られ、2階には建材用の倉庫があり、今後アートスペースとして使われることになっている。

 

ヴォルゴグラードのホテル「ハンプトン」 

 このモダンなホテルがヴォルゴグラードの工場の建物を改修したものだとは想像もできないほどである。工場はかなりひどい外観となっていた。窓には板が打ち付けられ、入り口はほぼ崩壊、加えて、建物の下の地盤も沈下し始めていた。設計士たちは最初、建物を撤去しようとしていたが、あらゆる問題を解決し、ソ連時代の建物を高級ホテルに変えた。

 

ロストフ・ナ・ドヌーの「マカロンカ」

 

 このマカロニ工場は19世紀から2000年代半ばまで稼働していたが、その後、いくらかの期間、放置されたままとなっていた。しかし、クリエイティブな若者によって蘇った。現在は実験的な劇場「18+」、展示会場、ショップ、カフェが入っている。

 

ペルミの「シュパギナ」工場

 かつての修理工場では現在、ディアギレフの演劇・音楽フェスティヴァルが開かれ、観光ガイドの授業が行われ、展覧会が開催されている。改修工事を任されたのは、有名なモスクワのデザインスタジオSPEECHである。将来は現代芸術のギャラリーPERMMと図書館が開かれることになっている。

 

サンクトペテルブルクのセルカベリ・ポート 

 サンクトペテルブルクでもっとも訪問客の多い場所の一つが、ワシリエフ島にあるかつてのケーブル工場である。この工場のおかげで、モスクワとペテルブルクの間に電報で通信できるようになり、またペテルブルクの街に外灯が灯った。2016年に行われた工場の最適化により、敷地の一部が空き地となり、その土地が市に返還された。現在、このフィンランド湾の岸では、夕陽や朝陽を見ることができる。夏はふわふわのクッションに寝そべって、美しい景色を堪能することもでき、冬には大きなスケート場ができ、地元のストリートフードを楽しむこともできる。敷地全体に設置されている巨大な歯車が、かつてここに工場があったことを思い出させてくれる。

 

サンクトペテルブルクの水のミュージアム

 給水塔に水の博物館を作るというのは、画期的アイデアである。給水塔は19世紀半ばに建設されたが、本来の用途で使われたのは短期間で、その後長いこと、放置されたままとなっていた。給水塔は地元の上下水道局が所有している。2000年代初頭、設計士らがこの給水塔に水に関する展示を行い、新たな生命を吹き込もうと計画した。建物のほとんどは当時の姿のまま保存されたが、建物脇の階段は安全のためガラスのドームで覆われている。

 

モスクワのデザイン工場「フラコン」 

 モスクワでは、歴史的な意味を持つ産業関連の建物がアート空間やオフィスとなった例がたくさんある。2009年に新たに生まれ変わった最初の工場の1つがフラコンである。19世紀の古い香水工場(ソ連時代にはカリーニン記念クリスタル工場と呼ばれた)は、1990年代初頭に倒産し、現代芸術センターとなった。ここには、ショールーム、インスタレーション、フードトラックなど、モスクワのヒップスターたちのお気に入りのものがすべて詰まっている。

 

バラシハの「ファブリカ1830 

 モスクワ近郊のバラシハの歴史的中心地には、1830年に建設された紡績工場の建物がある。工場はペレストロイカを生き抜くことができず、1980年代に閉鎖されたが、改修された後には街で一番人気の場所となった。映画の上映、展覧会が行われているほか、スポーツが楽しめる場所もある。

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