ロシアの美しい高架橋8選(写真特集)

観光・自然
アンナ・ソロキナ
 これらの鉄道橋、車道橋、歩道橋は、ウラル山脈の峠やソチの急流の上に架かっている。だが最も古い石橋があるのはカルーガだ。

1. カルーガの高架橋

 これはロシア最古の石橋だ。橋はなんと1785年に建てられた。ロシア古典主義様式で作られている。19世紀、橋に鋳鉄の柵が取り付けられ、今なおこの建造物を装飾している。白く塗られたのは最近のことだ。カルーガ高架橋は国の文化遺産にも指定されている。

2. チュヴァシ共和国のモクルィ高架橋

 この一風変わった橋は、チュヴァシ共和国のモクルィ村にある。20世紀初頭に建設されたこの鉄道橋は、モスクワ―カザン線のモクルィ駅とアチャクス駅の間の区間にあった。橋は戦略的に重要な施設となった。1935年からはここに軍の国境警備隊が置かれ、独ソ戦の際には輸送列車が弾薬を運んだ。橋は1986年に閉鎖されてレールが取り除かれ、交通路としての役目を近くにできた新しい橋に譲った。ここはロープジャンプの愛好家にとって格好の飛び降りスポットとなっている。

3. トヴェリ州の丸石の橋

 トルジョーク市から程近いヴァシレヴォ屋敷には、18世紀末に建てられたユニークな100㍍の橋がある。さまざまな大きさの丸石を積んでできているが、モルタルの類は一切使われていない。それでも今なお崩れていないのだ。一方木造の屋敷自体は現存しない。

4. チェリャビンスク州のニコリスキー石橋

 シム川に架かる高架橋は、ウラルで最も美しい橋の一つだ。1930年代に建設され、ソ連初のコンクリート製のアーチ橋となった。橋は石で外装されており、このためウラルの山並みに見事に溶け込んでいる。

5. スヴェルドロフスク州クラスノウフィムスクの高架橋

 クラスノウフィムスク(スヴェルドロフスク州)とチャド駅(ペルミ地方)を結ぶ絵のように美しい鉄道区間には7本の高架橋がある。いずれもウラル山脈の鉄道駅を結ぶ目的で20世紀初頭に建てられた。歴史ある高架橋のうち今も現役で機能しているのは2本だけだ。残りは建築遺産となっており、鉄道は新しい橋を通っている。新しい橋も負けず劣らず印象的だ。

6. ソチのヴェレシチャギンカ橋

 ヴェレシチャギンカ川の谷に架かる車道橋は、ソチの2つのリゾート地、ツェントラリヌイとホスチンスキーを結んでいる。1930年代に建てられたこの橋は、国の文化遺産に登録されている。今はもう川が流れてないという点が興味深い。川は細り、暗渠にされたのだ。かつての川床には住宅が立ち並んでいる。

7. ソチのマツェスタ橋

 ソチの別の市中橋は、マツェスタ川の上に架かっている。これも車道橋として1930年代に建てられ、橋の上からは黒海の得も言われぬ景色が見渡せる。絶景かな!

8. モスクワのアンドロニク橋

 ヤウザ川に架かる小ぶりの鉄道橋(長さ100㍍強)は、1865年に救世主アンドロニク修道院の近くに建てられた。色鮮やかな高架橋はしばしばソビエト映画にも登場する。この橋を探して『戦争と貞操』(“Летят журавли”)や『ポクロフスキエ・ヴォロータ』(“Покровские ворота”)といった映画を見直すのも悪くないだろう。

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