ザリャジエ公園
Konstantin Kokoshkin/Global Look Press新しい“ザリャジエ”公園はクレムリンの壁の傍にあり、今では観光客の間で最も人気の場所の一つになっている。人混みのない時間を見つけることは難しいが、一つ方法がある。できるだけ早い時間に訪れ、まっすぐ“パリャシー”橋へ向かおう。ここからは街で一番のクレムリンと赤の広場の眺めが楽しめ、一日を始めるには申し分ない場所だ。
公園へ向かう途中、人のまばらな赤の広場に必ず立ち寄り、聖ワシリー寺院を思う存分眺めよう。
メトロ駅:オホトヌイ・リャド、テアトラリナヤ、キタイ・ゴロド
ロシア料理店“ドクトルジバゴ”
ホテル“ナツィオナリ”の1階にある有名なレストランはクレムリンの向かいにある。メニューにはロシア料理の伝統的なレシピの現代風アレンジと、幅広い朝食のレパートリーがある。クリームソースに漬けたザリガニの身が入った琥珀色のプションカから“朝のスープ”(酸味のあるキャベツで作る“ポフメリヌィエ”シチー)まである。
ところで、なるべく夕方もここへ戻って来るようにしよう。このレストランにはウォッカの品揃えが豊富な専用の部屋がある。
メトロ駅:オホトヌイ・リャド、テアトラリナヤ
モスクワ・クレムリンの敷地内のソボルナヤ広場
Imagebroker/Global Look Pressクレムリンの敷地内のソボルナヤ広場にあり、装飾は400年間変わっていない。これは中世後期のモスクワで、歴代総主教の墓やロシア皇帝の戴冠式場、高さ81メートルの鐘楼がある。
鐘楼は夏期の天気の良い日であれば登ることができる。もし天気に恵まれなければ、ソボルナヤ広場を散歩して修復されたいくつかの寺院に立ち寄ろう。
メトロ駅:オホトヌイ・リャド、テアトラリナヤ。チケットが売られるのは、観覧時間の45分前、アレクサンドロフスキー庭園のカッサだけだ。なおクレムリン(木曜日定休)の敷地に入るための統一チケットを買う必要がある。
モスクワ地下鉄のコムソモリスカヤ駅
APモスクワ人は日々の移動に地下美術館を利用していると言っても過言ではない。A地点からB地点まで移動する際は急がないように。昼間は最も美しい駅々を見て回ろう。
例えばこのルートで。テアトラリナヤ―ノヴォクズネツカヤ―パヴェレツカヤ(環状線に乗り換え)―タガンスカヤ(環状線)―コムソモリスカヤ(環状線)―キエフスカヤ(環状線)―パルク・クリトゥルィ。
ゴーリキー公園
Konstantin Kokoshkin/Global Look Pressそろそろ一休みしよう。休憩するには季節にかかわらずゴーリキー公園がもってこいだ。ストリートフードを楽しめる並木道があるので、ぜひロシアの酒、メドヴーハを探してほしい。この酒を片手に、景色の良い河岸通りへ向かおう。ところで、クルィムスキー橋(こんな橋)の下でスケートボードやローラースケートを借りることができる。
メトロ駅:パルク・クリトゥルィ、オクチャブリスカヤ
クルィムスキー橋をくぐるとトレチャコフ美術館の新館が見える。ここはロシア・アバンギャルドとソビエト絵画が集まる場所だ。館内の音声ガイドを利用しよう。
重い額縁とソビエト芸術はもうたくさんという人には、ゴーリキー公園内にある“ガラージュ”美術館がお薦めだ。これは現代芸術を扱った美術館で、世界的なビエンナーレの出典作品が展示されている。観覧後は美術館の1階にあるレストランと(ここではなかなかの食事が楽しめる)、味のあるお土産屋さんに立ち寄ろう。
メトロ駅:パルク・クリトゥルィ、オクチャブリスカヤ
たまにはロシア以外のものも。イタリア人移民たちがポクロフカにこの街一番のピザを出す店を開いた。“マエストレッロ”は黄色い壁をした小さな店で、常に腹を空かせた行列が並んでいる。空いた席を探すのに少し苦労するが、彼らのピザはそれだけの価値がある。1枚550ルーブル(約1000円)以下で、具が惜しみなくトッピングされている。
メトロ駅:キタイ・ゴロド、チストィエ・プルドィ
ポクロフカに残ってメトロのキタイゴロド駅へ続く道中のバルをすべて回るのも良いし、より自由気ままなカクテル・メニューを求めて看板の掛かっていない場所へ向かっても良い。
“マンダリン・コンバスティブル”は存在しないホテルの傍にあるピアノ付きのバルで、アジア料理店“マンダリン:ラプシャー・イ・ウートキ(“麺と鴨”の意)”(ここにも行ってみよう)に隣接している。別の“秘密の”バルは“メンデレーエフ・バル”で、ここもまた麺でカムフラージュされている。もし狭い麺料理店の入り口に奇妙なほど大勢の人がおり、中で2人の警備員が黒いカーテンの前に立っているのであれば、行き先はここだ。このバルはDJのいる地下室のようだ。最後に隠れ家の“サント・スピリート”(“ハギス・パブ&キッチン”という店の中にある)へ向かおう。この小さなバルには、素晴らしい7種の特製カクテルがある。
メトロ駅:キタイ・ゴロド、ルビャンカ、あるいはトヴェルスカヤ、クズネツキー・モスト
タクシーを捕まえて元製菓工場“クラスヌイ・オクチャブリ”へ向かおう。現在ここにはクラブ“ベスソンニツァ”(“不眠”の意)があり、電子音楽と世界中の最高の音楽のレコードが集まっている。隣のクラブ“ジプシー”にはボールプールやヤシがあり、ロシアのポップからリアーナ、ケニア・ウェストまでのレパートリーが楽しめる。バル“ストレルカ”は屋外パーティーが好きな人にうってつけだ。この店のテラスで夜明けを迎えよう。そこから見える景色は感動的だ。
メトロ駅:クロポトキンスカヤ、ポリャンカ
最高の夜を朝食で締めくくろう。サドヴォ・クドリンスカヤ通の“クカレクー”(“コケコッコー”の意)は24時間営業だ。27種の朝食はそれぞれおよそ7ドル(約750円)で、もし現在朝食時間を迎えている国の料理を注文すると30パーセントの割引が適用される。
メトロ駅:バリカドナヤ、クラスノプレスネンスカヤ
ソビエトのロマンを求めてヴェー・デー・エヌ・ハーへ向かおう。展覧会の会場はすでに部分的に修復され、現在豪華なファサードの裏には最新のマルチメディアセンターと展示場がある。インターネットサイトに観光客用のルートと多言語ガイド付きのエクスカーションの時刻表が載っているので、予め見ておこう。サイトでチケットも購入できる。
メトロ駅:ヴェー・デー・エヌ・ハー
赤の広場にあるグム百貨店では、ルイヴィトンのブティックの向かいにロシア人デザイナーが手掛けた衣服を扱う店“セクツィヤ”がオープンした。限定コレクション、トレーナー、ハート・オブ・モスカウ(バッジからジョッキまで)のお土産など、どんな好みや予算にも応えるあらゆるものが置いてある。
ショッピングの後には“コフェ・ソヴェトィ”に立ち寄り、グムの特製ヴァトルーシカとコーヒーを楽しもう。それからニキーツカヤ通に折れて、有名なモスクワの菓子を提供する専門店“アリョンカ”に寄ろう。その販売所がグムのすぐ傍に開店した。
メトロ駅:オホトヌイ・リャド、テアトラリナヤ
シベリアへ行かずにシベリア料理を食べられるベストな場所、それがゴーゴレフスキー並木通のレストラン“チェモダン”だ。レトロな内装で料理の値段は平均3000ルーブル(約5500円)から。シベリア現地の魚だけを使った魚料理が楽しめる。ここでは魚の他に、サヤン山脈の熊やアルタイ山脈の猪のカツレツ、極北のガチョウの丸焼きを食べることができる。
メトロ駅:アルバーツカヤ、アレクサンドロフスキー・サード、ビブリオチェカ・イメニ・レーニナ、クロポトキンスカヤ
ヨーロッパで最も高層に位置するレストランは、ビジネスセンター“モスクワ・シティー”の“OKO”タワーの85階にある。“ルスキ”は概念的ロシア料理と独自のオーブン(モスクワで最大)を売りにしている。だがここへ来るべき最大の理由は、そこから見えるパノラマだ。ナナカマドのネグローニを注文し、夕日を眺めよう。何が食べられるかをチェックするのはその後でも良い。
メトロ駅:ヂェロヴォイ・ツェントル、ヴィスタヴォチナヤ
パトリアルシエ・プルドィの傍のおしゃれな地区は毎夜モスクワのボヘミアンと移民で溢れている。ここには極めて明快なコンセプトを持つワインセラー兼バル、“フリェブ・イ・ヴィノー”(“パンとワイン”の意)がある。本物が分かる人には、近くのワインコレクション、一流シェフのアドリアン・ケトグラスがいる“グランド・クルー”がお薦めだ。ここは“ワイン・バル界のロールスロイス”と言われ、ワインのカタログメニューは置いていない。あなたが酒に精通していて何もかも知っていることが前提だからだ。
メトロ駅:マヤコフスカヤ、トヴェルスカヤ、プーシキンスカヤ
かつて織物工場であった“トリョフゴルナヤ・マヌファクトゥラ”は、今日ではモスクワのパーティーピーポーの新たな“パワースポット”となっており、“ニクダー・ニェ・イェーヂェム”(“どこにも行かない”の意)は実験的な美食の有名なバルだ。ここではレバーと大豆で作ったカプチーノを提供され、アイスクリームはソバ、柿、ハルヴァで、クリームはヒマワリの種で作られている。隣接する作業場にはクラブ“ジャガー”、“ドゥラン”バル、24時間営業の肉料理店“ボチカ”、カラオケバー“ブーム・ブーム・ルーム”など多数の店がある。
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