モスクワ周辺の5日の旅

至聖三者聖セルギイ大修道院=

至聖三者聖セルギイ大修道院=

イリーナ・ドミトリエワ撮影/タス通信
 モスクワにいて、またはモスクワに来て、ロシアの広大さと多様性を一気に見たいが、シベリアまで行く時間がない。そんな人は、モスクワに近くてアクセスしやすいココに行こう。

1.     セルギエフ・ポサド

Lori/Legion-Media撮影Lori/Legion-Media撮影

 モスクワの北東70キロに位置するセルギエフ・ポサドには、ロシア正教の重要な修道院「至聖三者聖セルギイ大修道院」がある。

 14世紀からのロシア建築の旅を教会が担う数少ない場所。至聖三者聖セルギイ大修道院は1345年、人々からあがめられるラドネジの聖セルギイによって建設された。たくさんの建築物が世紀を越えて追加されていった。

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 芸術愛好家は、ロシアのイコン画家アンドレイ・ルブリョフおよびダニイル・チョルヌイの入口の壁を飾る作品を、眺めることができる。偉大なる2人の画家は、15世紀の大聖堂にフレスコ画を施すため、ここに呼ばれた。もう一つの重要な建築物は、1559年にイワン雷帝の依頼で建設された6本の柱のある生神女大聖堂。

 セルギエフ・ポサド行きの列車は、モスクワの鉄道ヤロスラヴリ駅から30分おきに出ている。地下鉄VDNH駅で388番バスに乗って行くこともできる。

 

2.     メリホヴォ

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 モスクワの南74キロに位置するメリホヴォは、偉大な作家アントン・チェーホフが暮らしていた邸宅であり、ファンの巡礼スポットである。

 チェーホフは1892年にモスクワからここに引っ越し、1899年まで暮らしていた。『かもめ』や他の作品を書いた場所がここ。

 「我が屋敷はそうでもないが、周辺は壮大」とチェーホフはメリホヴォについて書いている。屋敷は博物館になり、19世紀の雰囲気を守っている。チェーホフの書斎や執筆したコテージを見学することができる。

 ここでは毎年5月、一週間の演劇祭が開催される。

 メリホヴォのあるチェーホフ町行きの郊外列車は、モスクワの鉄道クルスク駅から定期的に出ている。チェーホフ町から25番バスに乗ってメリホヴォへ向かう。

 

3.     モニノ

アンドレイ・ルキン撮影/タス通信アンドレイ・ルキン撮影/タス通信

 モスクワの東33キロに位置するモニノは、世界最大の屋外航空博物館のある町。博物館がなかったら、何の変哲もないこの町に誰も来ないだろう。

 「モニノ中央空軍博物館」の飛行場には、ロシアの航空機が173機、航空機のエンジンが100基以上ある。ここは1932年から1956年まで空軍基地だったが、博物館に変わった。

マリーナ・リスツェワ撮影/タス通信マリーナ・リスツェワ撮影/タス通信

 展示物の中には、第二次世界大戦で使用された航空機、ダブルローターのヘリコプターMi-12、水陸両用機ベリエフVVA-14といった航空機以外にも、ソ連に拘束されたU-2偵察機のパイロット、ゲーリー・パワーズのユニフォームといった軍事航空史の関連品もある。

 モニノ行きの郊外列車は、モスクワの鉄道ヤロスラヴリ駅から定期的に出ている。モニノ駅からは、過敏な軍事区域を通過するバス路線を回避するために、タクシーに乗ろう。モスクワの地下鉄パルチザン駅で322番バスに乗ってモニノへ行くこともできる。

 

4.     ヤロスラヴリ

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 モスクワの北東250キロに位置するヤロスラヴリは、ヴォルガ川とコトロスリ川の合流点の歴史的な街。「黄金の環」の一部であり、旧市街はUNESCO世界遺産に登録されている。

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 徒歩で簡単に観光できるコンパクトな中心部に、140もの記念建築物がある。12世紀に建設されたと多くの人に考えられている「救世主顕栄修道院」は、市内で最も良好に保存された宗教施設の一つ。16世紀半ばに建設された高さ32メートルの鐘楼からのパノラマは最高だ。

 ヤロスラヴリ行きの列車は、モスクワの鉄道ヤロスラヴリ駅から定期的に出ている。日帰りの旅には、7時35分モスクワ発10時51分ヤロスラヴリ着、19時32分ヤロスラヴリ発22時53分モスクワ着の列車に乗ろう(時刻表の確認が必要)。

 

5.     トヴェリ

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 ヤロスラヴリは日帰りの旅には遠すぎると感じたら、モスクワの北162キロに位置するトヴェリは優れた代案だ。

 トヴェルツァ川とヴォルガ川の合流点のこの街は1135年に築かれた。昔の建物は1763年の火事で焼失した。その後、エカチェリーナ2世がモスクワとサンクトペテルブルグを行き来する際に立ち寄る、「道の宮殿」として設計しなおされた。

 河畔には18世紀、19世紀の建物と教会の美しいコレクションがある。中心部はコンパクトで、徒歩でまわることができる。人のよく集まる場所は、アファナシー・ニキチン像のある広場。ニキチンは、トヴェリの偉大なる15世紀の冒険家、作家、商人で、最初にインドを旅し、記録したヨーロッパ人の一人。

 別の人気のたまり場は、スタロヴォルシュスキー橋を眺める土手。

Lori/Legion-Media撮影Lori/Legion-Media撮影

 トヴェリ行きの列車は、モスクワの鉄道レニングラード駅から定期的に出ている。快速列車なら1時間ちょっとで到着する