どのようなロボット兵器がすでにロシア軍で活躍しているか

テック
ニコライ・リトフキン
 人工知能を備えた回転銃座やミサイルは、ロシア軍を含む世界で最も優れた軍隊が「ターミネーター」を手にするための最初の一歩となった。

 戦場で人間に取って代わることになるロボットや人工知能を搭載した兵器というのが、21世紀初めの兵器開発の重要なトレンドの一つだ。ロシア軍もこの分野で独自の成果を挙げている。

戦闘モジュール

 ロシア軍における(コンピューターゲームのように人がコントローラーで操縦する小型のロボット工兵を除く)初の「ロボット」となったのが、軽装甲車・重装甲車の機関銃の銃座の代わりに取り付けられる戦闘モジュールだ。

 その一つがカラシニコフ・コンツェルンによって公開された。これは12.7ミリと7.62ミリ口径の2丁の機関銃を備えた一種の遠隔操作式回転銃座で、詳細については別の記事で述べている

 2つ目は、「ティーグル」のような軽装甲車に搭載する同様の「砲塔」だ。30ミリ砲と12.7ミリ、7.62ミリ口径の機関銃を備えた戦闘ブロックは、戦場を観察し、プログラムで指定された標的に自動的に発砲することができる。マシンの「頭脳」には、標的の外観や熱放射など、初めから標的に関するデータベースが入力されている。データベースは自己学習アルゴリズムによって常に更新される。マシンは周囲の状況から自分で学習し、敵の情報を自らのデータベースに追加することができる。現段階では何らかの標的に対して発砲する決定は人間によってなされるが、技術的にはマシン自ら決定をなすことが可能である。

 このような「砲塔」は、近東で特に多い手製の爆弾を搭載した小型無人機に対する効果的な兵器といえる。

賢いミサイル

 今日各国の指導者が、自国軍が所有する「賢いミサイル」についてよく口にする。こうしたミサイルは実在する。

 トマホークやカリブルといった巡航ミサイルの自己誘導弾頭や、防空システム「イスカンデルM」のミサイルの戦闘モジュールに、目標の写真や、戦術・技術的特徴のリストを入力した目標に関するコンピューターデータなどの「イメージ」が追加されている。まさにこれが、巡航ミサイルが地上の障害物をかわし、航路や方向転換、高度などの情報に合わせて飛翔しながら、指定された目標まで確実に達することができる理由の一つだ。