カラシニコフ製の新型ピストル:間もなくロシアの軍・警察の主な武器になるかも

軍事公園「パトリオット」で行なわれた軍事展覧会「アルミヤ2018」にて。拳銃「PL-15(レベデフ) 」。

セルゲイ・ボビレフ撮影/TASS
 カラシニコフ社製の新型拳銃「PL-15K」は、拳銃用の実包(カートリッジ)として最も一般的な「9x19mmパラベラム弾」を使用する。これは近い将来に、有名なピストル「マカロフ」に取って代わるだろうという。しかしこのピストルは、製造元が言うほど優れているのだろうか?検証してみた。

 ロシア最大の武器メーカーは、ロシアで最も普及しているピストル(マカロフ)に取って代わることを目論んでいる。その第1候補は、現時点ではPL-15Kだ。では、この拳銃はどこが優れているのか?

カラシニコフのiPhone

 過去数年間、カラシニコフ社は、拳銃「PL-15」の最新モデルを理想的なレベルに高め、2018年10月に「コンパクトな」バージョンを発表した。

  このピストルに触れると、新しいiPhoneに触ったような感じだ。ソフトマットメタルとグリップの形状があいまって、すっぽりと手のなかにおさまる。

 今や老朽化したマカロフに比べると、新しいPL-15Kの長所は、操作が非常に滑らかにできることで、引き金は指の下に完全にフィットする。

 マガジン(弾倉)の引き出しボタンとスライド(遊底)のストッパーは、精確に配置されている。そのため、マカロフの場合のように、操作中にやたらと手のひらに「食い込んだり」、思い切り指で押したりする必要がない。

 また、設計者は、引き金がごくスムーズに引けるように設計した。さらにピストルには、銃身の短いものと長いもの、2つのバージョンがある。前者は、日々武器を扱い訓練を積んでいる専門家のために作られた。後者は、さほど訓練していない者が対象だ。銃身が長いので、正確にターゲットを狙える。

 しかも引き金は、緊迫した銃撃戦も想定して作られており、全身の筋肉の興奮と緊張のあまり偶然撃つことがないように設計されている。

 定期的に射撃を行っている者は承知していることだが、撃ち始めは、腕や指が思わず「引きつり」、引き金を引いてしまうことがある。また、ピストルを目標より上や脇へ向けがちだ。設計者はこうしたニュアンスも考慮して、新型PL-15Kの発射時の反動をできるだけ低減させた。

 この拳銃は、古典的な原理「ガス圧作動方式」にもとづき設計されている。この方式は、世界のほとんどの短銃身の兵器メーカーが使用している。PL-15の標準銃身は120mm、ピストルの全長は207mmだ。銃身の長いバージョンは、サイレンサー装着を見込んでいる。

 さらにPL-15には、21世紀のどの武器もそうであるように、コリメーター(光線や放射線ビームを平行にして集束させる装置)、フラッシュライト、レーザー視力を装着できる。

 新型ピストルに唯一欠点があるとしたら、大量生産モデルが、使用不能になるまでに何発撃てるかがまだ予測できていないことだ。

 PL-15の主なライバルは、他の世界に知られる可能性をもった、どのピストルにとってもそうだが、オーストリアのグロック社のそれだ。グロックなら、その所有者がパーツを交換するか、新しいものに交換するか考えるまでに、約4万〜5万発は撃てる。

 設計者は、PL-15は「それより少なくない」としているが、現時点ではその実際の裏付けはない。しかもロシア製のピストルは、マカロフは別として、1万発を超えることはなかった。

 だから、その発言の信憑性は、大量生産モデルを民間人と軍人が世界中で購入して使用したときに初めて確認することができる。そのときこそ、銃砲のサロンや軍事試験で、少数の見本をテストしたときには発見できなかった「落とし穴」を特定することができよう。

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