カラシニコフの対ドローン砲

武器製造会社「カラシニコフ」は国際軍事見本市「アルミヤ2017」でロシア初の対ドローン電磁砲REX-1を発表した。=

武器製造会社「カラシニコフ」は国際軍事見本市「アルミヤ2017」でロシア初の対ドローン電磁砲REX-1を発表した。=

スクリーンショット/RT/youtube.com
 電磁砲「REX-1」は、ドローン(無人航空機)の通信に使用されるGSM信号とGPS信号を消し、テロリストによって仕掛けられた爆弾を一定期間無効にすることもできる。

 ロシア初の対ドローン電磁砲REX-1を、モスクワ郊外で開催された国際軍事見本市「アルミヤ(軍)2017」で発表したのは、武器製造会社「カラシニコフ」。「国家警備隊(ロスグヴァルディヤ)」の下部組織ではすでに、試作品の最初の試験が行われている。

 「これは、世界で最も普及しているドローンの制御チャンネルとデータ伝送をふさぐ電磁『砲』。また、GSM、GPS、GLONASS、Galileo(GSMは移動通信システム、残りは衛星航法システム)などのチャンネルを閉鎖する、交換可能電磁・赤外線ユニットが装備されている」と、カラシニコフ・コンツェルンの傘下にある新兵器開発会社「ザラ・アエロ・グループ」特別計画部のニコータ・ハミトフ部長は、ロシアNOWに話した。

 それぞれの具体的な目標と課題に応じて、自動小銃の弾倉を交換する際と同様に、数秒で『砲身』を交換し、必要な部分を装備できるという。

 これにより、バッテリーの節電、4時間の「連続砲撃」が可能になる。その後は、一般的な220ボルトのコンセントに差し込んで4時間充電するか、コネクターに追加的なバッテリーをつなげて戦いを続けることができる。

 このような砲撃に対するドローンの反応は異なる。ドローンには、モデルによって、操縦者との通信が失われた場合の2つの通信原則がある。それは出発点に戻る、または自動的に着陸する。

 

テロとの闘い

 「REX-1の特徴は、無人機だけでなく、電話やSMS(ショート・メッセージ・サービス)を使って遠隔起動される爆発物も抑制する能力。外部からのすべての信号をオフにし、工兵団が現場に来て脅威を完全に排除する時間を与える」とハミトフ部長。

 また、戦いの状況次第では有利にも不利にもなる特徴が備わっている。作動中、人の目には見えない電磁ビームで1キロ離れた距離にあるWi-Fi、3G、LTEのすべての信号をオフにする。

 

民間軍事市場向け

 ハミトフ部長によれば、この電磁砲が民間軍事市場向けに開発される可能性もある。つまり、GPS抑制装置といった特定ユニットのないバージョンである。

 価格が決まるのは、国家警備隊の下部組織が購入するシリーズの量がわかる時。

 「市場を見ると、これの民間バージョンは5000ドル(約55万円)ほどする」とハミトフ部長。

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