3月23日までに、ロシア連邦国防省公式サイトでのオンライン投票で、プーチン大統領が3月1日の一般教書演説で 示した兵器の通称が決まった。
それは3種類の兵器で、レーザー兵器、無人原子力潜水艦、そしてやはり原子力エンジンを搭載した、無制限の航続距離を誇る巡航ミサイルだ。
「ブレヴェストニク(嵐を告げるもの)」
「我々は新しいタイプの戦略兵器を開発し始めた。これは、目標に向かって飛行する際に弾道軌道を通らないから、MD(ミサイル防衛システム)は役に立たず、意味を失う」。このようにプーチン大統領は、ロシア国内と世界に新型巡航ミサイルをデモンストレーションしつつ説明した。このミサイルは原子力エンジンを搭載しており、地球を何周でもできる。
イズベスチヤ紙の元軍事問題評論家、ドミトリー・サフォノフ氏が、ロシア・ビヨンドに説明したところによると、この新型ミサイルは外見は、国産ミサイル「Kh-101」または、アメリカの周知の「トマホーク」に似ている。
「しかし、ロシアが新たに開発したミサイルには、小型だが極めて強力な原子力エンジンが搭載されており、射程距離をはるかに伸ばすことができる(トマホークとKh-101の射程距離はそれぞれ2500kmと5000km)」。サフォノフ氏はこう指摘した。
しかも、このロシアの新型ミサイルは、低空飛行するのでほとんど発見されない。 簡単に言うと、現代のミサイル防衛システムでは捕捉できな超音速で、地形を縫うようにしながら、目標に向かって飛んでいく。これがプーチン大統領が強調した点だった。
「ポセイドン」
これは新開発の無人潜水艦で、類似の原子力エンジンにより、文字通り七つの海を無限回渡ることができる。
しかも、大統領によれば、これは無音のロボットであり、事実上海底に沿って目標に移動できる。
「非常な深度で、潜水艦および最も現代的な魚雷の何倍もの速度で、いやあらゆる水上船を上回る速さで、大陸間を航行する」。プーチン大統領は述べた。
複数の軍事専門家によると、「ポセイドン」は、水中の大量破壊兵器プロジェクト「ステータス6」の研究成果だ。
「おそらく、これはソ連のプロジェクトを発展させたものだろう。この水中無人機は、敵に発見されずに、コバルト爆弾を敵国の沿岸に運び、それを爆発させて巨大津波を引き起こし、一瞬にして大都市を壊滅させる」。タス通信の軍事評論家ヴィクトル・リトフキン氏はロシア・ビヨンドにこう説明した。
「ペレスヴェート」
これはアメリカ軍が熱心に実験しているレーザー兵器のロシア版だ。
しかし、このロシア国産レーザー兵器第1号の性能は、大統領も軍も明らかにしていないので、 今のところ秘密のベールに包まれている。
「レーザー兵器開発で大きな成果が得られた。これは単なる理論やプロジェクトではなく、生産の始まりでさえない。昨年以来、軍はすでに戦闘用レーザーシステムを受け取っているが、その詳細には立ち入りたくない。まだその時ではない。しかし専門家なら、こうした複合兵器が、安全保障分野におけるロシアの能力を格段に強化させることが分かるだろう」。プーチン大統領は一般教書演説でこう述べた。