ブロガーが火星の不明探査機探す

惑星間ステーション「マルス3号」、1971年=B.ボリソフ撮影/タス通信

惑星間ステーション「マルス3号」、1971年=B.ボリソフ撮影/タス通信

1970年代初頭に火星に着陸していたソ連の惑星間ステーションを研究することは、火星基地の創設に役立つかもしれない。

 ロシアの宇宙愛好家と研究者のグループは、火星で行方不明になったソ連の古い惑星間ステーション「マルス6号」を探している。グループはすでに、アメリカ航空宇宙局(NASA)の人工衛星を通じて「マルス3号」を見つけている。マルス3号は世界で初めて火星に着陸した惑星間ステーション。19715月に打ち上げられたソ連初の火星ミッションのステーション「マルス2号」の捜索も、今後計画されている。マルス2号は着陸時に墜落したが、火星表面にぶつかった最初の人工物となった。研究者によると、これらのステーションの研究は火星開発の一助になるという。

 

宇宙考古学

 宇宙愛好家のヴィタリー・エゴロフ氏は数年前、火星にその昔着陸した惑星間ステーションの多くが見つかっていないということを知り、驚いた。マルス6号とマルス2号は研究者にとって謎のまま残ったし、197112月に史上初の火星軟着陸を果たしたマルス3号の行方もわかっていなかった。

 3号との通信が途絶えたのは着陸14.5秒後。それでもなんとか火星表面のパノラマを伝達したし、火星への軟着陸が可能であることを証明した。「2012年にアメリカの火星探査機『キュリオシティ』が火星に着陸した時の手順と同じ手順で、マルス3号は40年以上前に着陸していた」とエゴロフ氏は話す。

 エゴロフ氏はNASAの人工衛星「マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)」の画像を使いながら、マルスを探し始めた。MROには高解像度カメラ「ハイライズ」が搭載されている。アリゾナ大学惑星画像研究所の所長でMROハイライズ科学チームの主任であるアルフレッド・マキュアン氏は、ロシアNOWにこう話した。「我々のウェブサイトでは、世界の誰でも画像を依頼することが可能」

 エゴロフ氏はブロガー、愛好家、研究者を集め、グループを立ち上げた。グループは後にMRO画像でステーションらしき物体を見つけた。エゴロフ氏は、ヴェルナツキー地球化学・分析化学研究所のアレクサンドル・バジレフスキー教授にも接触。教授の支援により、NASA20133月、MROの撮り直しを実施してもらえた。画像では、軟着陸用エンジンと起動バー、ブレーキ円錐、パラシュート、約1.5メートルの着陸モジュール自体を明確に見分けることができた。そしてこれはマルス3号であった。

 

「火星の大気は変わりやすい」

 エゴロフ氏のグループが現在探しているマルス6号は、19743月に火星の大気に突入した。着陸直前に通信が途絶えていた。一説によると、軟着陸エンジンが作動する時に発生した火星の嵐によって、事故が起こった。

 「遠隔測定のデータによると、ステーションでパラシュートは開いた。それを探したが、今のところ見つかっていない。我々が持っている画像にはいくつかの点があり、それが着陸モジュールの画像の可能性もある。だが今のところ、確証はない。着陸地点と推測される場所の新たな画像を待っているところ」とエゴロフ氏。

 マキュアン氏によると、マルス3号とマルス6号の画像を調査することで、研究者が機械の誤動作の原因を把握しやすくなるという。「高解像度の画像は火星についての何らかの新しいことや重要なことを教えてくれる。エンジニアはソ連の古い探査機の画像を通して、何が作動したのか、何が作動しなかったかを理解できる。10年ほど前に火星で行方不明になったイギリスの着陸モジュール『ビーグル2』のケースでも、研究者が2015年に発見した」。

 「我々は写真から、ソ連の探査機に砂やほこりがどれほど吹きつけられたのかを判定することができる。これは火星の大気の研究手段の一つ。このような知識は、将来の基地建設に重要。月面探査車の跡が数千年残る月とは違い、火星の大気は不安定で、時折嵐が起こり、強風が吹き荒れる」とバジレフスキー教授はロシアNOWに説明した。

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