最新型 20年に稼働

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 ロシアに間もなく、多目的高速中性子実験炉(MBIR)とその国際研究センターが創設される。この実験炉では新種の核燃料、建材、伝熱流体の研究が計画されている。また、医療目的の放射性同位体の製造や宇宙開発にも利用される。来年春に許認可され、2020年稼働の見通しだ。

 現在、世界の55カ国で約248基の同種の実験炉が稼働している。その大半は30年以上前に建設された。

 そのため、15~25年には設計者たちが実験データを欲しいと思っても、それらは耐用年数を過ぎているか、実験の要求を満たさないという事態となる。

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 日本にとってはMBIRのような実験炉で恒常的に研究活動を行うことは極めて重要だ。同国最初の高速増殖炉「常陽」(ナトリウム冷却型)は07年の事故後に運転休止した。1995年に本格的に運転を開始したもう一つの高速増殖炉「もんじゅ」も設計ミスと火災が重なり、悲劇的運命をたどることになった。

 世界の他の国に目を転じても、MBIRに代わり得る実験炉は限られている。中国のCEFRはデモンストレーションを目的としたもので実験炉ではない。インドのFBTRは国家プログラム専用。米国のFFTFは完全に停止、一部解体されている。欧州のMYRRHAは計画段階にある。

 一方、ロシアはMBIRに巨額の資金(約3億2000万ドル)を投じている。将来の研究プログラムでは米国とフランスの学者のために多くの時間が確保されている。