どの核保有国にも削減を話し合う用意があるか?

ワディム・グリシャンキン/タス通信
 ロシアは多数当事者による非核化討議の必要性を訴え続けている。しかし「核のクラブ」のメンバーらは大規模な削減への準備ができていないようだ。

 ロシアと米国のみを当事者とする核兵器削減の可能性は底が尽きており、さらなる非核化は核保有国すべてが参加してはじめて可能となる。ラヴロフ外相は3月23日にロシア軍参謀本部軍事アカデミーで行った講演で、こう明言した。

 ラヴロフ外相によれば、この問題は、戦略攻撃兵器の数量だけでなく、戦略的安定性を規定するあらゆるファクターを考慮して解決されていかねばならない。ラヴロフ外相は、核なき世界という時代はまだ来ていない、と強調した。

新たな非核化、始まる見込みは

 高等経済学院世界経済・国際政治学部長セルゲイ・カラガノフ氏はロシアNOWの取材に応え、次のように述べた。

 「ラヴロフ外相はロシアの立場を規定してみせた。『ロシアは核削減への用意がある。ただし、みんなと一緒ならば』というものだ。しかし、米国以外のどの核保有国も、削減に前向きでない。そこでラヴロフ外相は知的な言い方で、今のところ新たな削減はない、と説明してみせたのだ」

 いま、戦略核兵器の削減は、ロシアと米国のみを対象としている。2010年のプラハ合意で、米国とロシアは、すべての運搬手段を通じて1550発までしか核弾頭を配備しないという「天井」を設けた。

 この合意は2020年に失効する。そして、現状、次なる合意どころか、さらなる削減に向けた話し合い自体、行われていない。「米国はいまだ核削減をめぐる自身の立場を確定していない。1月半ばにはトランプ氏が『核削減の見返りにロシアに対する制裁を一部解除する』などと言ったが、この言葉はなんらの実行にも結び付かなかった」とカラガノフ氏。

 すべての核保有国を核削減に参加させるのは不可能だ。こうした見方をカラガノフ氏も、また、退役少将で世界経済研究所主任研究員のウラジーミル・ドヴォルキン氏も共有している。

 ドヴォルキン氏によると、インド、パキスタン、北朝鮮の核兵器は戦術的なもの(航空爆弾、作戦・戦術および戦術ミサイル向け弾頭、砲弾、機雷その他多種)だが、その正確な数は分かっていない。

 「核にも通常兵器にも使えるあらゆる弾頭を管理することは不可能だ」と専門家。その際、氏は、おそらく今はアジアの核保有国(中国、インド、パキスタン、北朝鮮)のすべてにつき、正確な核弾頭数が分かっていない、と強調した。

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