ロシアのサロン犬:地上の人魚

Galina Nikishina (CC BY-SA 4.0)
この魅力たっぷりな人魚をとりあえず一眼見てほしい!いや、人魚と言っても、神話の生物でなく、かわいらしいロシアのサロン犬のことだ。「人魚」とはこのサロン犬の愛称なのである。

 この犬種が生まれたのは比較的最近のことである。1996年にこの犬種を開発したのは、畜産技師のユリヤ・ラカトシ。「人魚」の元になったのは、ヨークシャテリア、シーズー、毛がふわふわしたタイプのチャイニーズ・クレステッド・ドッグなど、複数の犬種である。

 柔らかくて長い毛とピンと立った耳を持つこの小さな犬(体高は普通18〜28㌢)は、主な毛色は赤毛であるが、淡い黄色からクリーム色に至るさまざまなニュアンスを持っていることから、まるで黄金の中で泳いだかのような色をしている。とはいえ、黒、青、大理石色などのサロン犬も存在する。

 この犬は人間にとって素晴らしい仲間となれる犬種である。落ち着いていて、従順でおとなしい性格の持ち主であるからだ。しかも社交的で、いつでも飼い主と一緒に遊ぶことができる。

 2013年、ロシアの犬研究所はロシアのサロン犬を一つのグループの犬種と認めた。そして2016年にモスクワで犬の世界選手権が開かれたとき、「人魚」は国産のロシアの犬種として披露された。

 ロシアのサロン犬は、今のところそれほど多くの数は存在しない。世界中でも1000頭ほどである。

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