ロシアのある工業地帯の郊外に現れたディズニーランドのようなテーマパーク(写真特集)

観光・自然
エレオノーラ・ゴールドマン
 地元のビジネスマンが、小さな工業都市サトカの周辺部にディズニーランドを彷彿させるテーマパークを出現させた。そしてこれは自分の孫娘のために作ったのだそうだが・・・。

 モスクワから遠く離れたウラル地方の辺鄙な小さな工業都市がどのようなところか想像できるだろうか?おそらく多くの人にとってはあまり良いイメージはないだろう。しかし、地元のビジネスマンはこのようなありきたりの常識を打ち破って、ここに、海賊船、騎士の城、ウォーター・スライド、おとぎ話の妖精やその他の驚きのあるゆるものが満載の、紛れもないディズニーランドを建設することにしたのである。ソーニキナ・ラグーナ(ソーニャのラグーン)・アミューズメント・パークは、この州でもっとも知られた場所のひとつとなり、ウラル全域の子供のみならず大人も惹きつけている。

 このテーマパークはサトカ(チェリャビンスクからおよそ180キロ)の郊外にある。サトカの町は、18世紀中ごろに鉄鋼プラントがあった場所に作られ、今では、酸化マグネシウム関連製品生産の中心地になっている。人口はわずか40,000人、ロシア最大の単一都市というわけではないので、ここに巨大なアミューズメント・パークがここに作られたというのは驚くべきことだ。

 このアミューズメント・パークを作ったのは地元の起業家ユーリー・キトフで、アミューズメント・パークの名前は彼の孫娘の名であるソーニャをとってつけられている。このラグーナ・パークをつくろうという考えも設計案も彼自身のものである。それに彼はパークのあちこちで見ることができるユーモラスな碑銘を自分で書いた。

 「ウラル地方でこんなものを見たのは初めてです」と観客のひとりは言う。「この素晴らしい雰囲気にとても喜ばしい驚きを感じました。魂を込めて作られたことがすぐに分かるし、質もとても高いものに出来ています。こんなに素敵なものをつ作ってくれた人に感謝を言いたいです。子どもだけでなく、大人も楽しむことができるものです」。

   ソーニキナ・ラグーナは巨大遊園地で、湖岸に沿ってつくられたアトラクションやさまざまなイベントが楽しめ、フェリーで中世の城砦を模した島に行ったりすることができる。オーナーはこの島にも、「鷲の穴」という楽しい名をつけている。

 テーマパークの陸地側の砂浜には水に関するアトラクション、BBQエリア(多くのロシア人に好まれるアクティビティ)や見晴らしテラスのあるレストランがある。

  さらには、石造りの城、ライトアップされる噴水、バンガローの姿をしたパビリオン群、風車、海賊埠頭、吊り橋、木造教会がある。

 もちろん、子供や大人が楽しめる数々の乗り物がある。潜水艦を体験したいと子どもが思えば、ミニ潜水艦に乗り込んで、射撃も出来る。

 鷲の穴島では鶏、ウサギ、ヤギ、ミニブタなどの多くの動物が自由に歩き回っている。そこで餌をやったり、動物がゆるしてくれるなら、撫でたりもできる。「この島にいると、コンピュータ・ゲームの中にいるようだ」とある観光客は言っている。

  一方、大人たちは水上バーニャ(ロシア風サウナ)、BBQにウラルの夕焼けを楽しめる。またそのお城では部屋を予約して宿泊することができる。部屋の中は細部にいたるまで歴史的風に作られている。