ロシアでは大晦日が最大の祝日だ。皆がとても楽しみにしていて、盛大にお祝いする。それもとても贅沢に。それに加えて、準備にもとても時間をかけ、贈り物やご馳走にお金を使うことも惜しまない。そして、2日間かけて料理をし、膨大なサラダを作るのだ。
そう、1月1日の様子を見れば大晦日がいかに楽しいものであったかが分かる。
待ちに待った大晦日の夜、ロシア人は思いきりお祝いする。着飾って、食べて、飲んで、ダイエットや健康のことも一時忘れる。花火をし、踊り続けて寝るのも忘れて楽しむのである。
よく言われることは、もし大晦日に何が起こったか全部覚えていて、二日酔いもしていなければ-新年のお祝いは失敗だったということである。
絶頂期のパリス・ヒルトンのように、ロシア人のお正月大好き人間たちは夜明け近くになってようやくベッドに入る。しかもロシアの冬の太陽は昇るのも遅い。5時を過ぎて眠りにつくので起きるのは大体午後1時かもっと後だ。
シャンパンで去り行く年に別れを告げ、シャンパンで来る年を迎える。これがお決まりで、年明けの大統領スピーチを聞くのと同じくらい神聖なものだ。クルマの運転手でさえシャンパンで元旦を祝う、というのも、この日はどこにも行くことはないからだ!
元旦の朝食にはロシア人は必ずパーティーの残り物のサラダを食べる。朝からマヨネーズ!問題ない!なぜならもう午後2時なのだから・・・。そして、パンとバターにキャビアがついてくれば言うことない。しかし、元旦にキャビアが残っていることはあり得ない。それで、賢い主婦たちはあらかじめ脂っこい鴨の焼いたのを用意し、朝食のおかずにするのだ。
元旦には普段テレビをあまり見ない人でもスイッチを入れる。なぜなら、1日中素晴らしい映画が放映されているからだ。ソ連時代の名作や、もちろん最近のコメディー、新年のロマンティックな映画などである。(リストはこちらから)。ちなみにロシア人はホーム・アローンも大好きで、カトリックのクリスマスではなく、新年によく見られる。
普段は許されないのだが、元旦は体を動かすことさえ考えることはない。やらなければならないことは、ただ、前夜の乱痴気騒ぎの後片付けだけだ。いつも異常なペースで生活しているロシア人は、この日ばかりはだらだらしてもいいのだ。パジャマのまま、ソファに横になって、ルームメイトや友人とおしゃべりをし、ただこの特別な時間を楽しむのである。
夕方になると、少し元気も出てくるので、彼らは外出することにする。お正月用の服装-ロシア版サンタクロースの帽子と外套を身に着けて。どこか目的の場所があるわけでもなく、乗り物にのってイライラする事もせずに、ただ、友人たちとぶらぶらと歩いて、花火の残りをしたりする。天気がよければ、雪合戦をして、雪だるまを一緒に作るのもよい。
大晦日に電話回線が混み合っていたなら、この時に友人や両親、親戚に電話をして、新年のお祝いを言おう。しかし、このリストの6番目に固執するなら、全員とZOOMミーティングをやるのもいいだろう。もし、これさえもやるのが面倒でも大丈夫だ。ロシアでは1月14日に旧正月を祝うので、もう一度すべてをやり直すことができる。
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