2020年12月21日 、ウリヤノフスク(モスクワから704キロ)のゴミ収集施設の職員たちは、いつものようにゴミを分別して、それぞれの場所に分けていた。ある袋を開けて、分別係のミハイル・トゥカシさんはそこで黒白のネコを発見した。
トゥカシさんはMK.ruからのインタビューに応じ、「わたしたちの仕事はすべての袋を開けて、そこに金属が入っていないかチェックすることなのです。ある袋を持ち上げると、中に何か柔らかいものが入っていました。それで少しだけ袋を切り取り、中を見ると、2つの目がわたしを見ていたんです! びっくりして、袋をもう少し開けて、ネコを取り出しました。驚いたことに、ネコは鳴き声も上げず、動きもしなかったのです」と話している。
ミハイル・トゥカシさんがネコを救出する様子は、カメラに捉えられていた(ミハイルさんは右から2番目)。
ミハイルさんはその袋が分別の場所に置かれてしまう直前に、ネコを助けることに成功した。ミハイルさん曰く、ネコはペットで、きれいにされていたという。
それからしばらくネコは会社の中にいたが、12月23日に、ウリヤノフスク州天然資源・環境省に送られた。ネコを救助した人とその会社には、感謝状が送られ、トゥカシさんには特別褒賞金が与えられることになっている。
天然資源・環境省の広報部は、「動物病院でネコの診察をしてもらいましたが、明らかにどこかで飼われていたネコで、健康状態は良好で、体もしっかりしているとのことでした。獣医の助言で、ノミの駆除をしてもらい、まもなく必要な予防接種をしてもらうことになっています」と話している。
天然資源・環境省では、このネコのために新たな非公式の役職を設けた。ネコは省内の動物保護副大臣になった。広報部によれば、ネコはたいてい省の受付にいて、肘掛け椅子で寝るのがお気に入りだという。
また省は、奇跡的に助かったネコに理想的な名前をつけるべくコンテストを行なうと発表した。ロシアのソーシャルネットワーク「フ・コンタクチェ」では、フェニクス、べズンチク(=ラッキーボーイ)、救助したミハイルさんにちなんでミーシャ(=ミハイルの愛称)、町の名前をとってウリヤンなどの名前が寄せられている。
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