ハビブが来年コナー・マクレガーと対戦する準備があると発言

Mikhail Metzel/TASS
 父親の死後初めて姿を見せたハビブは、ゲイジーやジョルジュ・サンピエール、コナーと再び対戦し、メイウェザーとも戦う意思があると話し、さらに将来故郷ダゲスタンで政治家になる可能性について言及した。

 アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ(UFC)のライト級ロシア人チャンピオンのハビブ・ヌルマゴメドフは、コナー・マクレガーのリベンジに応じる準備があると語った。唯一の条件は、マクレガーが秋に総合格闘家のダスティン・ポイエーに勝つことだ。ヌルマゴメドフがモスクワで8月14日に行われた記者会見で発表した。

 「ゲイジー戦の後、私はポイエーを破ったどの相手と対戦しても良い。それがトニー・ファーガソンであるかマクレガーであるかは重要ではない」とチャンピオンは続けた。ロシアのヌルマゴメドフと米国のジャスティン・ゲイジーとの対戦は2020年10月24日にアラブ首長国連邦で行われる予定だ。 

 ヌルマゴメドフは、これが2020年4月にジョルジュ・サンピエールとの対戦交渉が上手くいかなかったことを受けた代替案であることを強調した。

 「個人的にはトニーと対戦することのほうが興味がある」とハビブは言った。

 ヌルマゴメドフが2018年に倒したアイルランド人のマクレガーは、ハビブの父アブドゥルマナプの死後に最初に彼に哀悼の意を表した外国人選手だった。アブドゥルマナプ・ヌルマゴメドフは7月3日にコロナウイルスによる合併症で死去した。

 「スポーツの他に人間関係がある。私は平静に向き合っている。これはもう過ぎたことだ。過去を生きて自分の中に何かを留めておくのは私のやることではない。父はそんな人ではなかったし、私は自分が彼から遠く離れてしまったとは思わない。侮辱は支持しない。だが、父親の健康を祈ってもらえば、誰だって嬉しい」とハビブは話した。 

父の死後のハビブの姿

 ハビブは、父の死にとても苦しんでいるということを隠さない。 

 「私たちの関係は典型的な父と子の関係とは違っていた。幼い頃から父は私のトレーナーであり、師であり、友だった。私たちは何でも話すことができた。彼の死が私に何ら影響していないと言うのは馬鹿げている」とチャンピオンは言った。

 喪失感にもかかわらず、会見に臨むハビブはエネルギーに満ちていた。眼差しは強く、言葉には自信が感じられ、ストレスに苦しむ人間の怯えの気配はない。しかも、彼は飾り気のない素朴な服装をする習慣を守り、白のTシャツに普通の緑のジャケットという姿で現れた。

次のゲイジーとの対戦

 ハビブは従来通り、次回の対戦相手ゲイジーに敬意を表し、彼が2016年にある対戦の準備を手伝ってくれたという話を明かした。

 「私には敵意も侮りも一切ない。ゲイジーは近年成長しており、慎重な戦いをするようになった。彼のボクシングは攻撃的でなく、しばしば第二の手段として機能している。彼は格闘家として大人になり、何人もの強敵をノックアウトしてきた」とハビブは話した。

 だが彼が、ジョー・ローガンといった米国の有名な記者や専門家が言うように、ジャスティンを何か「特別な対戦相手」と見ているかと言えば、そんなことはない。

 「彼らは私の対戦相手一人ひとりについていろいろ語る。バルボーザ、コナー、ジョンソンについてもいろいろ語ってきた。唯一アイアキンタについては何も語らなかった。彼は試合前日に私の対戦相手に決まったため、間に合わなかったのだ」とチャンピオンは言った。

 ハビブによれば、ジャスティンの潜在的な戦闘力はコナーやポイエー、ジョンソンと同じレベルにあるという。「私の戦闘IQは、ジャスティンのパンチング技術はコナーに劣っていると言っている」と彼は続ける。 

メイウェザーとの対戦

フロイド・メイウェザー

 またハビブは、「事情に詳しい人々」がUFCとの契約の穴を見つけ、現行の合意を回避してヨーロッパでフロイド・メイウェザーと対戦することを提案してきたと明かした。

 「彼らは私に、『君は非難されるだろう。罰金を科されるだろう。だが罰金は全額私たちが支払う』と言った。私は契約が金よりも大事だと言った。UFCとの合意がありながら、それを無視することはできない。メイウェザーとの対決についてのUFCの立場は知らない。今の段階で私にとって意味があるのはゲイジーとの対戦だけだ」とハビブは続けた。

政界進出

 近年ロシア国内では、ハビブが将来ダゲスタン共和国の首長になる可能性があると噂されている。さまざまなメディアが、彼を「理想の首長候補」と呼んでいる。

 政界進出の野望について尋ねられたヌルマゴメドフは、「各々が自分の仕事に取り組まなければならない」と答えた。

 「私はまだスポーツマンとしてのキャリアを終えていない。自分の仕事を論理的な終点までやり遂げたい。私のすべての力とエネルギーはスポーツに向けられている」とハビブは言った。

 彼によれば、周囲の人を救うのに、高い地位にいる必要はないという。 

 「社会事業も私の人生の一部だ。私は23歳か24歳の時にはすでにこれに取り組み始めていた。信じてほしい。もし2ルーブルあれば、それだけで他人を助けられる。1ルーブルを分け与えることができるのだから」とハビブは続けた。

 彼によれば、現在彼には共和国の首長になるために不可欠な指導者としての経験がなく、首長になるには専門教育を受けた人々が必要だという。

 「私の地域の主要な問題と言えば、それは失業問題だ。[もし共和国の首長になれば]わたしはまずこの問題を是正するだろう」とハビブは語った。

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