ロシアの理解が深まるゲーム6選

3Division, 2015
 1917年のシベリアのタイガでのサバイバル・シミュレーターからロシアの近未来メガポリスでのオンライン・シューティングゲームまで、はたまたソビエト共和国の経済戦略からヤガー婆さんのRPGまで、夢中になること間違いなしのロシアが舞台の傑作新ゲームをご紹介しよう。

1. Help Will Come Tomorrow

 時は1917年、ロシア内戦の真っ只中だ。あなたはシベリア鉄道に乗っている。あなたがいる車両には、召使いから老齢の貴族、革命家まで、さまざまな職業、さまざまな政治的立場、さまざまな階級の人々が乗り合わせている。突然列車が強盗に襲われ、殺戮が起こり、列車も脱線する。あなたと別の3人は運良く生き延び、シベリアのタイガで小さなキャンプを作って、すぐには来ない次の列車を待つ。

 ポーランドのゲームスタジオ「アークライト・クリエーションズ」が制作したサバイバル・シミュレーターでは、プレイヤーは食料を手に入れたり、傷を治したり、暖を取ったり、野生動物や近くをうろつく盗賊らを捕らえる罠を仕掛けたりするだけではない。チームのメンバー全員との信頼関係を保ち、貴族、革命家、中立的な立場の人の間で仲違いが起こらないよう気を付けることが肝要だ。そのために、登場人物らは毎晩焚き火の前に集まり、話し合う。会話が口論に発展してミッションの遂行の障害となることもあれば、新たな救いの道が開けることもある。

 会話そのものが複雑に思えるかもしれないが、会話の後はきっと臨時政府やバイカル湖岸鉄道についてもっと知りたくなるはずだ。

 このゲームはニンテンドースイッチ、パソコン、PS4、Xbox ONEでプレイできる。

2. Escape from Tarkov

 時は2028年、舞台はロシアの架空のノルヴィンスク州にある架空のメガポリス、タルコフだ。ここはつい最近までロシアとEUの経済協力の中心地だった。

 タルコフは政治危機の後孤立し、市の境界は国連平和維持部隊とロシア軍が守っている。市内では2つの軍需企業が戦っており、時折街の政権を取ろうとする怒れる現地住民の集団「蛮族」が介入する。

 ハードコア・オンライン・シューターのユーザーは、一方の軍需企業の傭兵になる。司令部と連絡を絶たれたまま、プレイヤーはできるだけ多くの備蓄を集めて街の中から抜け出さなければならない。

 ロシアのゲームスタジオ「バトルステート・ゲームズ」は、荒廃したロシアの街の雰囲気を見事に作り出している。商業地、プレハブのアパート、ガソリンスタンドは荒れ果て、周囲は森と湖に囲まれている。

 2017年からゲームはベータテストを受けている。ゲームを利用するには、公式サイトで事前予約が必要だ。

 このゲームはパソコンでプレイできる。 

3. Baba Yaga

 ロシアのおとぎ話に出てくる、臼に乗り箒を持った愚痴っぽい魔女がコンピューターゲームに進出した。独立系スタジオ「ヴァーサス・イーヴィル」が制作した、スラヴ民話がモチーフのこのRPGでは、プレイヤーはツァーリに仕えるイワンという名の一本腕の商人になる。しかしツァーリはイワンに我慢ならず、怯えを隠さない。かつてヤガー婆さんが、まさに一本腕の商人の手によってツァーリが殺されることを運命付けたからだ。

 危険を排除するため、ツァーリはイワンに、若返りの薬を見つけるか、勇者の力を授ける金のリンゴをもたらすか、遥か彼方の国に赴いて世界一美しい妻を見つけるかというほとんど達成不可能な任務を与える。

 イワンが任務を果たすのを助けるのは、ヤガー婆さんとその友人の魔女たちだ。だがもちろん無償ではない。主人公はツァーリと魔女の間のいざこざに常に苦悩を味わい、道中さまざまな冒険を経験する。ゲームの最後には、イワンは馬鹿者にも、賢者にも、貪欲な男にも、邪悪な男にもなり得る。物語のラストがどうなるかはプレイヤー次第だ。

 このゲームは、ニンテンドースイッチ、パソコン、PS4、Xbox ONE、iOSでプレイできる。

4. It's Winter

 あなたは典型的なロシアの街のアパートの一室で目覚める。壁には絨毯が掛かり、窓際の植木鉢には枯れかけの黄色い花が2本立っている。冷蔵庫に食品はほとんどなく、唯一の楽しみはラジオ、窓の外で降りやまない雪、プレハブ・アパートや食料品店、美容院が立ち並ぶ近隣の散歩だ。街から出ることはできない。端まで行けばゆっくりと降る雪とピクセルの木に行き当たるだけだ。ゲームに筋書きやルールはない。一部の人々の人生と同様に。

 この絶望のシミュレーターは、本物のゲームよりパフォーマンスを思わせる。そしてこれは部分的に正しい。『イッツ・ウィンター』は、モスクワの詩人イリヤ・マゾのマルチフォーマット・プロジェクト『ジマー』(「冬」)の一部だ。本や音楽アルバム、短編映画、演劇もプロジェクトの一部である。

 このゲームの開発について詳しくはこちら

 このゲームはSteamで入手可能で、パソコンでプレイできる。

5. Workers & Resources: Soviet Republic

 NATO陣営とワルシャワ条約機構陣営の間の広大な土地があなたの思い通りだ。プレイヤーは自分のソビエト共和国を建設し、いくつかの貧しい街と村から成る国を豊かな大国に変えるチャンスを与えられる。

 スロバキアのスタジオ「3ディヴィジョン」が制作したこのシミュレーターでは、プレイヤーは石油や石炭を採掘したり、穀物を育てたり、交通インフラを操ったり、仕事に出たがらない市民と交流したりできる。

 重要な役割を果たすのが、国際市場での資源や商品の売買だ。国が豊かになるかどうかはすべてこれにかかっている。プレイヤーは国際問題を解決しながら、60年代から90年代までのリアルなソ連の風景、建築、交通機関を楽しむことができる。

 このゲームはSteamで入手可能で、パソコンでプレイできる。

6. ATOM RPG

 時は1986年、ソ連や西側諸国は核戦争で跡形もない。プレイヤーは秘密組織ATOMのエージェントになる。彼は廃墟と化したソ連に送られ、秘密の地下壕を捜査するため送られた特殊部隊を探す。

 初期の任務ではエージェントは地元の少女を暴行して殺害した強盗たちを探す。悪党の犠牲となりミュータントとなった村の住民ら、ストーカー、錆び付いたZiLトラック、扇動ポスター、ストリーチナヤ・ウォッカの瓶、ソ連の戦争映画『出撃するのは爺さんばかり』だけを放送するビデオ視聴室など、ソ連崩壊後の風景がいっそう雰囲気を醸し出す。

 しかしある時点でゲームは狂気に陥る。道中出会うのは、自分の性器と話す娘、ポルノ動画を撮影するミュータントたち、シャシリクを作るふりをする変質者、レーニンについての小話を話すさまざまなフリーク、兎の軍団だ。

 だがこのことでゲームが台無しになったりはしない。逆に、このゴミと低俗な小話、『Fallout』風だがソ連的な終末後の世界が混ざり合ったゲームを、リラックスして楽しみたくなる。 

 このゲームはSteamで入手可能で、パソコンでプレイできる。

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