ストレスというのは特殊なものではない。これはネガティヴなものに限らず、なんらかの変化に対して人間の体に起こる物理的反応である。不安(怒り、悲しみ、イライラ)はストレスの感情的、精神的な面であり、これも至って普通のことである。コロナウイルスに関する状況は、不安を引き起こす3つの原因がすべて揃っていると言える。それは、一義的でないこと、新しいものであること、そして予測不能だということである。
どのように対処すべきか?
パンデミックの状況下では、以下のような、それぞれの人に直接関わる局部的なものがある。
一方、グローバルな要素もある。
何に不安を感じているのかを見極める。たとえば、どのようにしてテレワークをしながら子どもの世話をどうこなすか、外出しなくて済むよう1週間分の食料をどう買うかなど、現実的な問題についての心配は建設的なもので、人を活性化することが多い。
そうではなく、これからどうなるのかを考えて、いま、存在しないものについて心配している人もいるかもしれない。たとえば、国境が永遠に閉鎖されたらどうしよう、人類が滅亡したらどうしよう、ウイルスを撒き散らしたのは異星人かもしれない・・・といった心配である。そのような破壊的な心配はあなたのエネルギーを吸い取ってしまう。このような現象には誰も影響を及ぼすことができないため、こうした心配は制限した方がよい。
もしあなたの心配が過度なものだと感じる場合、自分がどのような状態にあるのかをしっかり見つめること。日記をつける、あるいは自分の感情を0から100で測定する、自分の感情に名前をつけるなどするとよい。自分自身の状態を素直に認め、受け入れ、それを隠したり、自分の恐怖から逃れようとせず、自身の状態の本質を知ろうとすること。問題ははるかにいま思っている不安よりも、もっと深いものかもしれない。そして自分の感情を自分で操ろうと努めること。感情に働きかけること。
多次元のストレス解消法、危機打開法のいくつかを同時に試す。
一般的には、人はこれらすべての方法を使うのではなく、1つ、あるいは2つか3つを使う。しかし、以前、論理的なレベルで自分と折り合いをつけていた人で、ストレスの度合いが高い場合は、活用する方法のレパートリーを広げ、これまで奇妙に思えたことに挑戦することも必要である。試す方法が多ければ多いほど、心的外傷後ストレス障害を受けにくい。
最後に、ストレスと闘うための有効な方法は人によって異なるということを忘れず、自分に効果があったからと言って、たとえ家族であっても、自分以外の人にそれを無理強いしないこと。またこのいずれの方法も効果が見られなければ、心療内科に行くこと。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。