ロシアのおばあちゃん、と聞けばどんな姿を想像するだろうか?孫のためにパイを焼いたり、静かに編み物をしたり、人々に温かさを分けてあげるような可愛らしい存在ではないだろうか。
しかし、もし、このおばあちゃんたちが、悪い面を持っていたとしたら?もし、見かけによらず、天使なんかではないとしたら?モスクワ在住のイラストレーター、エドワード・ナビウリン氏が、おばあちゃんたちの他の一面を暴き出した!
彼の描くファンタジーのサイバーパンクシリーズの主人公は、ペテロフナおばあちゃんだ。実際、ペテロフナと彼女のおばあちゃん友達、クズミニシナは、 “ただ質問するだけ”であっても、貴方たちを病院の列で先に行かせてあげることなんてしない。
ロシアの民間療法について何か聞いたことはあるだろうか?多くのおばあちゃんたちは薬の代わりに、キャベツの葉っぱを痛い部位に充て、ハーブを作り、風邪のためにはしゃ血(カッピング療法)に勝るものはないと、信じている。(あと、おばあちゃんのライフハックの一つといえば、「尿は全てを治すことができる」だ。)
おばあちゃんたちが、官僚的な障害に屈することなどない。水を止めようものなら、おばあちゃんたちは公共サービス機関を破壊することだって出来るのだ。
そして、もし、おばあちゃんたちがサベス(ロシアで社会保障に携わる機関)のドアを叩き始めたら、要注意だ!社会保障に関わる業務を司るこの機関はソ連時代からあり、おばあちゃんたちは何度も助成金や寄付金を要求してきた。だから、彼らはどのように戦うべきかノウハウを蓄えてきているのだ!
弱々しい役人たちは、おばあちゃんと対抗しようとして、必要な書類を取ってくるように、等と理由をつけて家へ追い返したり、昼食だと言って窓口を閉めたりする。しかし、おばあちゃんたちのやる気をへし折ることなんて出来ないのだ!
イケメン、アルヒピッチ氏のことをどう思う?いったい彼はどれ程、戦うおばあちゃんたちに耐えなくてはならないか・・・。タバコを吸わないでいられようか!
もちろん、これはユーモアあふれる写真だが、いまの若者たちとは全く異なる環境で生きてきて、困難を乗り越えてきた高齢者たちの魂を反映しているのだ。