いずれの選手も理想的な形でシーズン開幕を迎えるため、プログラムに最後の修正を行う。メドヴェージェワ選手、ザギトワ選手をはじめとしたロシアのスター選手たちは、開幕前のいま、何をしているのだろうか?ロシア・ビヨンドが取材した。
メドヴェージェワはトレーニング、ザギトワは散歩
ロシアのエヴゲニヤ・メドヴェージェワ選手はたびたび、トレーニングの内容をファンに明かし、コーチであるブライアン・オーサー氏のメソッドについて語っている。
今回、メドヴェージェワ選手が披露したのは、フィギュアスケートにおいても重要な技能である高さのある両足ジャンプを見せた。
一方、メドヴェージェワ選手の主要なライバルであるロシア代表チームのアリーナ・ザギトワ選手は公園を散歩しているとソーシャルメディアのフォロワーたちに発信。
2019年の世界選手権チャンピオンであるザギトワ選手はアヒルに餌をやっている。ここではかわいいチワワが一緒で、いつもどこに行くにも秋田犬のマサルを連れているのを見慣れているファンやスケート仲間たちを驚かせた。
投稿のコメント欄にも元オリンピックチャンピオンのアレクセイ・ヤグディンが「これはなんの犬?」とコメントを書き込んでいる。
ザギトワ選手のことについてより詳しいファンたちは、これはザギトワ選手の妹サビーナが飼っているクノパという名前の愛犬だと答えている。
しかし、やはりザギトワ選手も基本的にはトレーニングに忙しいようだ。ザギトワ選手がインスタグラムで公開した別の動画では、ダンベルを持って屈伸する様子やボクシングのサンドバッグでトレーニングしている様子が映し出されている。
「誰もやっていないこと」:サモドゥロワの新プログラム
ヨーロッパチャンピオンのソフィヤ・サモドゥロワ選手は新シーズンに向けたトレーニングについて詳しく述べている。ショートプログラムではジプシー・キングスの「バンボレーオ」、フリープログラムではミュージカル「ムーラン・ルージュ」の「ロクサーヌ」の音楽を使用すると発表した。
さらに技術的な演技構成にも大きな注目が集まる。サモドゥロワ選手によれば、もっとも困難な技の一つであるトリプルアクセルを習得する予定だという。このトリプルアクセルを成功させているのは、現在のシニアレベルでは、トゥクタミシェワ選手と日本人の紀平梨花選手だけだ。
「もうこれはとにかく必要なものだと思っています。最初の恐怖を克服すれば、跳べるはずです。まずアクセルから初めて、様子を見ていこうと思います。回転のための面白いポジションを見つけたんです。今まで誰もやったことがないものです。昨シーズンの始めにトレーニングで回転の練習をしたのですが、そのときちょっと変わったポジションで回ったんです。それで何か新しいものを発見しました。わたしにはもっと自由なスケーティングと観客や審判に対するさらなる表現力が必要です。自分のスケートを最大限に改善する必要があります。そのためにはプログラムの性格に真剣に向き合い、スケーティングに磨きをかけなくてはなりません」。ニュースメディア「スポーツメイル」はサモドゥロワ選手の言葉をこのように伝えている。
クセニヤ・ストルボヴァの新しいパートナー
多くのファンが、2014年のソチ・オリンピックで金メダルに輝いたペアのクセニヤ・ストルボヴァ選手の復帰を心待ちにしている。昨シーズンは何年にもわたってペアを組んできたフョードル・クリモフ選手とペア解消したことから、1年間出場せずに終わった。
今シーズンはフランス代表から国籍をロシアに移したアンドレイ・ノヴォショロフ選手とペアを組むことになっている。
新たなペアの誕生について、タチヤナ・タラソワ功労コーチは「このペアについて色々訊かれるのですが、2人はトレーニングに励み、努力し、準備を整えているというのがその答えです」と述べている。
アレクサンドラ・ステパノワ:パートナーからの特別な贈り物
8月19日、イワン・ブーキンとペアを組んでいるアレクサンドラ・ステパノワ選手は24歳の誕生日を祝った。ステパノワ選手は、多くのファンや仲間から届いた数え切れないほどのお祝いのメッセージの中で、パートナーからのメッセージが一番忘れられないものであったと述べている。ブーキン選手はお祝いに、2人の演技のもっとも感動的なシーンを集めた動画を投稿し、メッセージを贈った。
「サーニャ(アレクサンドラの愛称)、お誕生日おめでとう!これまで困難で厳しくつらい道を歩んできたけれど、その困難を2人で、手に手をとって乗り越えられたことを嬉しく思う。今まで本当にありがとう!そしてこれからまだまだいろんなことがあるだろう。素晴らしい健康に恵まれ、そして君がこの先、もっとも誠実でもっとも信頼できる人々だけに出会えますように。抱擁と愛を込めて。君のイワンより」。