このドリフト競技は、普通の人なら心臓麻痺を起こすようなスピードの各種のターンをもくろむドライバーたちを夢中にさせる。さらに、寒くなってロードが凍結しようものなら、それはアイスダンスのようなものだ。
この競技は安いものでもない。だからレーサーたち自身、この競技を「カルト」になぞらえている。
「最後の金をつかみ、それからホースやパイプを買うんだ…」と、フョードル・ヴォロビヨフはRTDに話してくれた。「でも、ハンドルを握って運転すると――それだけの価値があるってことがわかるんだ」。
ヴォロビヨフはロシアドリフトシリーズに出場しているが、これはただのレースではない。マシンは二台の追走で競い合い、前進する唯一の方法は、ドリフトを制御することだけ。
この競技のジャンル自体は日本で生まれたのだが、すぐにロシアの国民的スポーツとなった。 古いラーダでさえ、凍結したロードを越えて戦いへと投じられる。より裕福なプロドライバーはもちろん、より良いマシンを使い、さまざまな性能をアップグレードするために何百万も投資している。
RTDは、レーサーたちがいかにして、ほんの数秒でスクラップになるかもしれないマシンに多額の金と自由時間を投げだすのかを探るために、3人のレーサーに密着し、モスクワからウラジオストクへと旅をした。
「Come Drift With Me(一緒にドリフトに行こう)」は、2月20日にRTDで封切られている。
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