ロシア連邦国防省は、9月11日~9月15日に、モスクワからカムチャッカにいたる広大な地域の基地、軍事演習場で、全軍の3分の1(約30万人)を集結させ、大演習を行う。これは1981年以来、ロシア国内で最大の軍事演習となる。
「この演習には、東部軍管区、中央軍管区、北方艦隊、空挺軍の部隊、および航空宇宙軍の遠距離航空コマンド、軍事輸送航空コマンドを含む航空部隊が参加する」。ワレリー・ゲラシモフ参謀総長(陸軍大将)はこう述べた。
「紅白戦」には、合計1千機以上の航空機(戦闘機から戦略爆撃機まで)、ヘリコプター、そして小型の無人機も加わる。さらに、3万6000両の戦車(Т-72から最新鋭のТ-14「アルマータ」まで)、歩兵部隊の戦闘車両、その他の各種装甲車も。
西部軍管区の20親衛部隊の戦車「T-72B」。ヴォロネジ州ポゴノヴォ試射場での演習。
アンドレイ・スタナヴォフ撮影/Sputnikこれらの地上部隊は、空からだけでなく、ロシア全土の海からも支援を受けることになる。すなわち、北方艦隊および太平洋艦隊の艦船が「紅白戦」に参加。その数は、軍艦および民間の船舶を合わせて約80隻に及ぶ。
この演習の主な課題は、参加するすべての兵科の連携を高めること。このほか、軍隊の動員能力を確かめること、国内のある地点から別の地点へ短時間で大部隊を投入する技能を向上させることもある。例えば、「陸上」部隊は最大7000kmを走破し、船舶は最大4000海里移動する準備ができている。
南部軍管区での戦術演習に参加している軍人。ヴォルゴグラード州、「プルドボイ」試射場。後ろには戦闘機「Mi-8」。
キリル・ブラガ撮影/Sputnikさらに司令部は、軍隊を2つの部分に分ける計画だ。その1つはロシア連邦(あるいは演習のシナリオで規定された架空の国)の領土への攻撃をシミュレートする。もう1つの部分は、祖国を防衛することとなる。しかしその正確なシナリオは、司令部は、9月11日の演習開始直前まで明らかにしない。
司令部が強調するところによると、ロシアの現代史でこれに規模で匹敵する唯一の演習は、1981年のザーパド81(West-81)だ。
このときは、演習に参加した部隊は、500㎞にわたって「展開し」、20個師団(それぞれ5千人~2万人)、約1千機の航空機とヘリコプターが加わった。
ロシア国防省の公式サイトで、極東の演習場の一つにおける「ヴォストーク2018」を、オンラインで見ることができる。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。