W杯ロシア大会が史上最高の大会として記憶に刻まれるであろう5つの理由

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もちろんロシア代表が史上初めて準々決勝に進出したことも理由の一つだが、それだけではない。

 1. 予想外の結果と劇的な試合の数々

 ドイツ代表が総崩れになり、グループリーグで敗退したことは皆にとって衝撃だった。前回王者はロシアの地でたった2ゴールしか決められないという憂き目に遭った。 過去16回のワールドカップで世界チャンピオンが決勝トーナメントに突破できなかったのは1966年大会のブラジル代表(“神様”ペレが怪我で欠場した)と1950年大会のイタリア代表の2チームだけだ。 今年はまた、他の国々も予想に反する結果を残している。アルゼンチンは初めの2試合で1点しか奪えなかった。クロアチアに3対0で敗れたことは長く語り継がれるだろう。コロンビアとともにグループリーグを突破すると予想されていたポーランドは、2試合を終えた時点ですでに決勝トーナメント進出の望みを失った。そして皆の予想を裏切るように、ブラジルはコスタリカ相手に苦戦を強いられ、スペインはモロッコに見劣りし、ポルトガルはイラン相手に手こずった。大会前の大手ブックメーカーの予想からすれば、これらはすべて信じ難いものだ。

2. 予選リーグで0対0は一度だけ

 1954年以来初めて、ワールドカップの初めの20試合でスコアレスドローがなかった。グループリーグ48試合中スコアレスドローは1試合だけ。つまりはゴールの山で、そのいくつかはまさに見ものだった。まだまだたくさんのゴールが期待できよう。

3. アディショナルタイムが長いほどドラマも多い

 今大会では、アディショナルタイムが長いほど、結果的に劇的な場面が増えている。実に13ゴールがアディショナルタイムに生まれているのだ。このうち7ゴールが、引き分けや勝利につながる得点で、最後の瞬間まで観客を前のめりにさせた。お金を払って観に来た甲斐があったというものだ。 スペイン対モロッコ戦とポルトガル対イラン戦に関しては、試合終了間際に決まったゴールが、決勝トーナメント進出を懸けた各チームの運命を左右した。

4. VAR技術が新たな(そしてより公正な)次元を切り拓いた

 VAR(ビデオ判定)技術がワールドカップで初めて導入され、試合のスピードは落ちたものの、緊張感は増した。レフェリーは、さまざまな角度からのスローモーション映像を駆使した総合的な判断に頼って、判定が公正だったかどうかを確認することができるようになった。 ところで今大会初のPKは、フランス対オーストラリア戦において、主審がVARを確認した結果生まれた。

5. ロシアが歴史を作った

 ソ連崩壊後のロシア連邦として初めて、ロシア代表が準々決勝に進出した。しかもスペインに対する歴史的な勝利を収めてのことだ。ロシア代表はただの数合わせに過ぎないという大会前の大方の下馬評を、彼らは見事に吹き飛ばしてみせたのである。

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