そうした憤りの原因となったきっかけだ。『ビルト』紙は、プーチン大統領が彼女に花を渡すときに、誰が担当者なのかを明らかにしようとしたとして、メルケル首相を“怒らせた”と書いている。
しかし、10年前にプーチン大統領は同じ場所でメルケル首相と会っており、彼が今回も彼女に花を贈るだろうということは予測できた。しかし、当時は誰も顔色を変えたりしなかった。
クロアチアのコリンダ・グラバル=キタロヴィチ大統領も、2017年にソチで、プーチン大統領から花をもらっている。それは、ニュースになることなどなかった。
また、2005年に、フィンランドのタルヤ・ハロネン大統領が、ロシアのリーダーのトレードマークを贈られたときも、誰も何も言わなかった。
2001年に、オランダのベアトリクス女王がクレムリンでフラワーシャワーで迎えられた時もあまり言われなかった。
2007年に、ジョージ・ブッシュJr.の妻が米国でプーチンから花束を受け取っている。
ロシアのかつてのファーストレディであるナイナ・エリツィナも、プーチンから花束で迎えられている。
プーチン大統領は、オペラ歌手のアンナ・ネトレプコにロシアの人民芸術家の称号と花を贈った際、凛々しい一面を見せた。
世界初の女性宇宙飛行士ワレンチーナ・テレシコワは、彼女のこの画期的な任務から50年を迎えた記念のときに、プーチンから花と勲章を受け取った。
プーチン大統領は、特に、毎年3月8日には、女性たちに花を贈ることを実に楽しんでいる。
これは、2017年の3月8日に、プーチン大統領が女性医師たちにお祝いを述べているところだ。彼女たちは、新生児センターで働いている医師たちである。
そしてこの写真は、元妻のリュドミラが、プーチンからもらった花束を抱えているところだ。プーチンの腕に抱かれているのは、一人はまだ生まれたばかりの彼らの娘――マリアとエカテリーナだ。彼女たちは、1980年代半ばに生まれた。