革命前のロシアでは、階級による大きな差があり、男性の見かけはその階級によって大きく異なっていた。以下は、農民、商人、貴族、軍人・・・帝政ロシアの時代も終わろうとしていた頃の人々の服装である。
ソ連政府の樹立とともに、貴族たちは地位や財産を剥奪され、国民を疲弊させる内戦、赤色テロが始まり、新たな経済政策の短い時代が訪れ、ある程度の自由を得た。この時代には、多くの軍人(称号は廃止されたので、肩章のない詰襟の軍服を着る)の姿を見ることができたが、エレガントな装いの創造的な人物を目にすることもできた。
スターリンが書記長になると、積極的な集団化と産業化、そしてソ連時代のもっとも悲しい一ページである矯正労働収容所時代が始まる。カメラマンたちは大規模なソ連の建設現場へと送られ、労働者やコルホーズ員たちが記録写真の主役となった。
詩人ダヴィド・サモイロフの登場とともにソ連の1940年代(ソロコヴィエ)は専ら「宿命的な(ロコヴィエ)」という形容の言葉と韻が踏まれた。戦争、続く粛清、飢餓、疎開、苦しい生活の時代である。男性たちは軍服、外套、綿入りコートを身につけていた。
戦争が終わり、1950年代に入ると、生活は少しずつかつての様相を取り戻し、男性たちは軍用の外套を脱ぎ、かっちりしたスーツを着るようになっていった。男性たちは平和な職業に戻り、土地を開拓し、国内の到達困難な場所を調査した。
1960年代といえば、厳しいスターリン体制後の雪どけ時代。学生、発禁書の地下出版、笑顔、そして大々的な住宅の建設などの時代である。
1970年代はスチリャーギの時代。ベルボトムのジーンズ、今では懐かしいヘアスタイル、カルト的なソ連映画の時代である。
現在、40歳以上の世代は、1980年代を懐かしむ。それはまさに彼らの時代であった。モスクワオリンピック、最初の自由、ヒッピー、大きなメガネ、ロック、そしてフレディ・マーキュリーのようなヒゲが流行った時代である。
1990年代はおそらくそれまでとはまったく違う10年間であった。ソ連が崩壊し、新たな国が生まれ、西側への道が開かれた。ケミカルウォッシュのジーンズ、外見に対するものを含めた大胆な実験の時代であった。
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