19世紀もやっぱりおそロシア?:昔のマンガ風の欧州地図に見るロシア

 「アメリカ人はヨーロッパをどう見ているか」といった類の写真を見たことがおありだろうか?この手の写真には、たいてい滑稽な国名のもじりが付いている。だが、19世紀後半~20世紀初頭の欧州のカリカチュア作者は、はるかに創造的だった!

 当然のことながら、ほとんどの地図は、ロシアをクマとして表現している。クリミア戦争後、1864年にベルギーで描かれたこの地図では、ロシアは足かせをはめられたクマとして描かれている。オスマン帝国、フランス、イギリス、サルデーニャの連合国が「クマ」をやっつけた。それでロシアは、一部の領土を失い、一時は黒海艦隊を置くことを禁じられてしまった(黒海の非武装化)。

 

 これはAndre Belloguetによる地図「コミカルな欧州」の地図で、当時の国境線をほぼなぞり、表情豊かな顔が並んでいる。ロシアは、珍しいことだが、侵略者ではなく、文化的で教養のありそうな紳士として示されている。出版社は、「これは、文学、音楽、芸術の分野における、ロシアの文化的自己表現の成長を象徴するものかもしれない」と述べている。 

 やはり同じ作者、Belloguetによる「動物のヨーロッパ」は、1882年の作だ。欧州は、動物の群れの狂乱のように描かれている。

 この地図は、1870年の普仏戦争前夜のヨーロッパを表している。プロイセンはいまにも爆発しそうな太った男。ロシアは自分のバスケットを満たす方法だけ考えている、怒りっぽい男として描かれている。他の国も面白い。イギリスは、犬のアイルランドを紐でつないでいる老いた魔女だ。スイスは、二つの敵対国、つまりフランスとプロイセンの間に挟まれているが、窓や扉のない家がその中立を象徴している。 

 様々な国の作者が欧州情勢をどう描いているのか、興味をそそられる。この地図はイギリス人が描いたもので、イギリスは勇敢なる兵士ジョン・ブルである(アイルランドは、おばあさんに負んぶされている男の子だ)。一方、ロシアは恐ろし気な巨大なタコで、頭はニコライ2世であり、中国、ペルシャ、ポーランド、スカンジナビアに触手を伸ばしている。

 第一次世界大戦が始まってみると、芸術的コンセプトががらりと変わり、余裕がなくなる。いくつかの国は、怒り狂い、吠え、相手を八つ裂きにしようとする犬だ。中心にドイツのダックスフンドがいる。驚いたことに、ロシアは獰猛なクマで、おまけにヨーロッパを蹂躙しようとしている蒸気ローラーでもある。 

 別の地図では、ドイツがワシで、強そうな大男のイギリス、怖そうなロシアのクマ(これはすでにオーストリアのピエロを片足で押さえている)、銃剣を持った女性のフランスに囲まれている。興味深いのは、トルコがイタリアといっしょにドイツ側で戦うように、追いやられていることだ。イタリアは流行歌「あなたが私を惚れさせた」を歌っている(イタリアは当初、中立だったが、結局、連合国側につき参戦する)。

 

 1868年、ハーヴェイ・ウィリアムは一連の漫画を描いており、それぞれの漫画で特定の国を表し、簡潔でひねりのきいた詩を付けていた。例えば、「麗しのイングランドは、彼女の島の玉座にあり、/彼女は、自らに属する世界の半ばを堂々と支配する...」。

 ロシアは、司祭と背中合わせに縛りつけられたクマだ。その詩は、「ピョートルとエカテリーナとアレクサンドル(1世)/狂えるパーヴェルとニコライ(1世)の時代、哀れな影たちはさまよい/寒いときも屋外で働く。アレクサンドル2世の時代は/権力が頼るのは、ワシと司祭とクマのみ」

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