こんな状況を考えてみよう。2人の友人がグラスでワインを飲みながら、今日、スタイリッシュなヘルシーライフを送るにはどうすればいいか話している。
- На́до ходи́ть в спо́ртза́л. Но я так не люблю́ бе́гать!
(スポーツジムに通う必要があるね。でも、僕は走るのは嫌いだ!)
- А мне нра́вится бе́гать, но я терпе́ть не могу́ толпу́ в спортза́ле.
(僕は走るのは好きだよ。でも、スポーツジムの人混みはがまんできないな)
«Я (не) люблю + 対格(目的格)/不定詞»
«Мне (не) нравится + 主格/不定詞»
«Я терпеть не могу + 対格/不定詞»
この3つのフレーズはいずれも、動詞の不定詞、あるいは名詞の対格/主格と結合する。そして、すでに確立された態度、習慣や、その時々の状況に左右されない意見を説明するのに使う。
だから、このケースでは、 «Я люблю» と «Мне нравится» は、十分相互に置き換え可能で、どちらを使ってもかまわない。たとえば、朝、一杯のコーヒーが欠かせないことを強調したいときは、どちらのオプションもOKだ。
«Я люблю пить кофе по утрам» = «Мне нравится пить кофе по утрам».
(私は毎朝コーヒーを飲むのが好きです)
しかし、人間や生き物について言うときは違ってくる。誰かに好感、好意を持っていることを認める(あるいは認めない)ときは、動詞 «нравиться» を用い、深い感情を抱いていることを表すには «любить» を使う傾向がある。
バレンタインデーのカードに Ты мне нра́вишься! (君が好きだよ!)
Я люблю́ тебя́!(君を愛している!)
次の状況に移ろう。3人の友人同士の女子がクラブで会う。素敵な雰囲気で、音楽はさらに良い。一人の女の子が尋ねる。
– Как тебе музыка?
(音楽はどう?)
- Мне очень нравится!
(私はとても好き!)
- А тебе?
(あなたは?)
- Ничего особенного. Сойдёт.
(別にどうってことないな。まあまあね)
何らかの状況、出来事、イベントなどを評価する場合は、動詞 «любить» は用いられない。だから、特定の状況、出来事について意見を言うときは、«Мне нра́вится»(現在形、不完了体)、あるいは«Мне понра́вилось»(過去形、完了体)を使わなければならない。
しかし、もしその出来事が大した感情を呼び起こさず、「いいね!」も 「だめだね!」も付けにくいときに、「あなたはこれについてどう思う?」と聞かれたら、どうするか?肩をすくめてこう言うしかないだろう。
«Так себе. Ничего особенного. Сойдёт»
いずれのフレーズも、「まあまあ」「別に」「可もなく不可もなし」といった意味だ。
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