ロシア語を決して学ぶべきでない7つの理由

ロシア語
クセニア・ズバチェワ
 警告:100パーセントの自信がない限り、ロシア語は勉強しないこと。あなたの世界がひっくり返ってしまう。

1. ロシア文学の世界の虜に 

 ロシアの偉大な作家たちの作品を原文で読むことは、最初は良い考えに思える。しかし一冊また一冊と読み進めるうち、だんだんと自分がロシア古典文学の深みにはまり込んでいくのに気付くだろう。トルストイやドストエフスキーといった作家の哲学の旅にまで踏み入り、しだいに彼らと同じ生や死の問いに没頭し、ロシアの作家たちの思想で友人や家族を苛立たせることになる。この奈落を避けることは不可能だ!

2. ロシア語の単語の同義語を見つけるのは悪夢 

 スメカルカ(смекалка)やハリャヴァ(халява)といった単語が何を意味するのか知ろうとすれば、気が狂ってしまう。ロシア語の単語のいくつかは他の言語でぴったり一致する訳語がさっぱりないのだ。存在しない訳語を求めて絶望的な探索をするだけで頭がこんがらがってしまう。 

3. ロシア語関係の仕事のオファーのメールが殺到 

 ロシアへ出張、雪の多い冬に取引先のロシア人たちと交渉し彼らとバーニャで静養、ロシアの遠隔地の供給元に電話――外国人にとって容易なことではない!  しかしあなたがロシア語を話せる以上、将来性のある新興のロシア市場に手を伸ばしたいヘッドハンターたちは、あなた以外に頼れる人がいない。かなりの額の月給や順風満帆のキャリアと引き換えに、途方もない責任を負うことになる。あなたでなければ誰が?

4. ロシアが主な旅行先に

 それまでは同じ国に何度も行くことが休暇のプランとして退屈に思えていたとしても、ロシア語を学んだあとは、世界最大の国を繰り返し訪れることになるだろう。そしてどうやら一度の旅行では足りなさそうだ。まずモスクワとサンクトペテルブルク、それからバイカル湖、ウラジオストク、カムチャッカ。ロシアへ行く度に違う旅が待っているように感じられるだろう。機会や行き先は目白押し!

5. ソーシャルメディアで友人を苛立たせることに

 “Meanwhile in Russia”(“一方ロシアでは”)のジョークや謎に満ちたロシアの心についての話のリンクがあなたのフェイスブックのウォールの恒常的なテーマとなる可能性が高い。必然的にフォロワーや友人の疑問を呼ぶことになる。ロシア語学習仲間やロシアの友人しかあなたの投稿を気に入ってくれない。

6. ロシア料理がお気に入りに

 度々ロシアへ赴き、定期的にロシア人の友人とホームパーティーに参加することで、ピクルスやイクラ、ブリヌィ、ボルシチといったロシア料理があなたの食卓に頻繁に登場するようになる。街のロシア料理店がお気に入りの食事処になり、さらには何品かレシピを覚えて、ロシア料理に縁のない家族や友人を家で感激させるようになるだろう。

7. 世界の見方が変わる

 一つ確かなのは、ロシア語を学ぶことであなたの世界はひっくり返り、世界の見方がすっかり変わってしまうということだ。そもそもなぜロシア語を勉強しようと思ったか、プーチンが好きかどうかについて頻繁に説明することで、ロシア人をよりよく理解し、また世界に存在する多様な文化についてより強く意識するようになるだろう。家で穏やかに気持ちよく安心して暮らしたいなら、これは良い方策ではない!

 

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