クバンとはロシア南部のクラスノダール州やいくつかの周辺地域をまとめて呼ぶ非公式名称である。数世紀にも渡って、この地域はロシア全土に食材を供給してきた。温暖の気候のおかげで、ここでは、ピーマン、トマト、そしてナスも他のどこの地域よりも多く栽培される。
祖母から聞いた話では、南の地方ではナスに特別の思いがあると言う。そこでは、ナスのことを愛情を込めてシーニンキエすなわち「小さな青いやつ」と呼ぶ。これを使った伝統的な料理としては、ナスのキャビア風(ナスの炒めもの)、焼きナス、ナス詰めもの、ナスの漬物などがある。これらは冷蔵庫がないときにはとても重宝される料理であった。
クバン風ナスのサラダとは一体どのようにして作るのだろうか?これは、ナス、ピーマン、トマトを重ね合わせて作る。この料理を作るベストな方法は、ナスを手短に茹でることだ。こうすれば、苦みをいくぶんか減らし、焼いたときに油分の吸収を抑えることができる。
この料理のポイントは入れる野菜とハーブの質である。食料品店でこれらを買うときには、もっとも香りの良いものを選ぼう。今年は、私は自分でトマトを育てた。また、このサラダで大事なものはハーブとニンニクを使ったドレッシングで、このおかげでサラダにスパイシーさを与え、香りがよくなるのだ。
この料理は副菜として出されることが多いが、メインディッシュとにしても良い。
材料:4~6分
- なす 600g
- ピーマン 350g
- トマト 350g
- ニンニク(若いもの) 8片
- パセリ、ディル、バジル 100g
マリネ液:
- 水 200ml
- 酢(9%) 大さじ2
- 塩 大さじ1
- 砂糖 大さじ2
作り方:
1. なすは拍子切りにし、冷水に放ち、火にかける。沸騰してから10~15分(サイズによって)煮る。くたくたにならないようにする。
2. ピーマンは粗めに切る。少し平らにして、油を引いたフライパンで少し柔らかくなるまで焼く。
3. なすは厚さ6ミリの輪切りにする。
4. なすは少量の油を引いたフライパンで焼き色がつくまで焼く。
5. ハーブとニンニクを細かく刻む。
6. トマトは厚さ4ミリの輪切りにする。
7. 材料がすべて準備できたら、重ねてサラダにする。陶器かガラス製の蓋付きの器を用意する。
8. 1層目はなす。盛り付けやすいように半月切りにしてもよい。なすの上にハーブとニンニクを散らし、なすが終わるまで繰り返す。
9. 上からピーマンを広げる。
10. 最後にトマトを広げ、間にハーブを挟む。
11. マリネ液を作るには、水に砂糖と塩を溶かし、火にかけ、酢を加えたら火からおろす。
12. しっかりと浸かるよう熱いマリネ液をサラダの上から注ぐ。
13. 蓋をして8時間から12時間漬け、冷蔵庫に数日入れておく。
14. アロマオイルをふりかけていただく。どうぞ召し上がれ!