見かけはとても凝っているように見えても、母や叔母はいつもロールケーキは、おいしくて印象に残るパーティ用のもっともシンプルなデザートだと言っていた。学校のパーティがあると、母はいつもこれを焼いてくれたのを今でも覚えている。子どもたちがそれぞれ家からデザートを持ち寄って、クラスメートたちと分け合うというものだったのである。
ペレストロイカ時代、店に行くと様々なスイーツが売られていた。たとえば、チョコレートでコーティングされたクリーミーなラズベリージャムのロールケーキはとても人気があった。しかし、それでもやはり家で作るお菓子に勝るものはない。
さて、ではこのロールケーキの何が特別なのだろうか。オリジナルのレシピの材料は、小麦粉、卵、砂糖、そしてフィリングのジャムである。通常、ロールケーキをふわふわにするために、卵白と卵黄を別々に泡立ててから合わせる。母のレシピは、日めくりカレンダーに書かれてあったもので、そのレシピでは砂糖の代わりにコンデンスミルクを使い、卵は全卵のまま泡立てるため、時間を短縮することができる。
一方、叔母のレシピでは、クリーミーで甘いクワルクとレモンのマーマレードのフィリングを使う。叔母はこれを温かい生地の上に乗せて、そのまま巻いていた。するとマーマレードが少し溶けて、クワルクも生地によく染み込むのである。そして1時間後にはケーキは出来上がる。
わたしのレシピは、クラシカルなレシピに、カレンダーに載っていたレシピを組み合わせたものである。しかし、地元の店でコンデンスミルクと正しい固さのマーマレード(シュガーコーティングされた柔らかい塊)を見つけるのは簡単ではない。そこでわたしはレモンカードをフィリングに使い、生地に砂糖を使う。
のちにレモンカードを見つけたが、フィリングには適さないものであった。あまりにもベタベタだったからだが、かわいいデコレーションをするのにはぴったりであった。
小麦粉 - 120 g
砂糖 - 100 g
卵 – 3個
牛乳 – 大さじ5
塩 – ひとつまみ
溶かしたチーズ - 400 g
粉砂糖 - 50 g
レモンカード – 大さじ3~4
1. オーブンは180℃に予熱する。卵と砂糖を合わせ、全体に軽くなり、量が増えるまで6分ほど泡立てる。
2. 牛乳を加えて、さらに泡立てる。
3. スパチュラを使い、気泡を潰さないように小麦粉と塩をそっと加える。
4. ベーキングペーパーの上に厚み1㌢ほどになるよう生地を広げる。13分から15分焼く。生地が焼きあがるまでドアを開けないこと(ふくらみがなくなる)。
5. 温かいうちに端をカットする。
6. 生地をもう1枚のベーキングペーパーで覆い、ひっくり返し、最初のベーキングペーパーを外す。
7. 生地を巻き、冷ます。
8. クリームチーズと砂糖を混ぜる。
9. 生地が冷めたら、平らに広げ、レモンカードとクリームチーズを表面に広げる。クリームはデコレーション用に少し置いておく。
10. もう一度、巻き、1時間以上冷蔵庫で冷やす。
11. クリーム、レモン、レモンマーマレードでデコレーションする。
12. 出来上がり!
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