ロシア人のリンゴへの愛情とはどんなものか?
今年もロシアは例年通り、リンゴは豊作に恵まれた。保存されたリンゴを使ったレシピがどれくらいあるのか想像もつかないだろう。瓶詰めフルーツ、ジャム、コンポート(ロシア風のノンアルコール・フルーツポンチ)、天日干ししたドライアップル、フルーツバー、パスチラ、ロシアのマシュマロであるゼフィール、そしてゼリー・・・。
ソ連時代、リンゴのゼリーはどんなデパートでも売られていた。当時、多くの食品がそうであったように、シンプルな小さな厚紙の箱に入っていて、添加物は入っておらず、ヘルシーでおいしかった。リンゴのゼリーは子どもも大好きで、ピロシキ(小さなパン型パイ)、オープンパイ、ケーキなどのフィリングとしても使われた。
わたしの母はリンゴのマーマレードを入れたクロワッサン型のパンを作ってくれたが、それは最高においしかった。神々しいほどに美しく、表からはゼリーは1滴も見えないが、中にはジューシーなゼリーがたっぷり入っていた。そしてほんのり酸っぱいリンゴの匂いとパンの香りがキッチン中に漂った。
ちなみにリンゴのゼリーを作るのは簡単ではないし、すべての主婦がゼリー作りに何日も費やせるわけではない。この甘いデザートがあまり作られてこなかったのはそのためだろう。しかし、最適化が図られ、ゼリーは次第に人気を得つつある。
ゼリーは何年も保存できる?
リンゴのゼリーは冷蔵庫に入れておけば、3年くらいまでなら保存できると考えている人が多いが、実はわたしは実際どうかは分からない。なぜならゼリーは他のお菓子より早くなくなってしまうからである。
わたしの手作りゼリーは、店で売られている最高のゼリーよりもおいしい。その理由は単にすべて天然の材料を使い、添加物や染料などを一切使っていないからである。実際、作るのには時間がかかるが、たくさん採れたリンゴを捨てずに大切に食べることができる最高の方法である。
材料:
- リンゴ 2.5 kg
- 砂糖 1 kg
作り方:
1. リンゴはきれいに洗って乾かす。芯と種、腐った部分は取り除く。
2. ペクチンを抽出し、ゼリーを固くするため、取り除いた部分を小さい鍋に入れ、冷たい水1カップを注ぎ、5〜10分煮る。
3. 水切り用のザルにかけ、濾した水を準備したリンゴと一緒に鍋に入れる。
4. リンゴは小さく切り、鍋に入れる。ゼリーを作るには、5リットルの厚底鍋を使う。
5. リンゴの入った鍋に蓋をし、弱火にかけ、柔らかくなるまで煮る。砂糖少量を加える。柔らかくなったリンゴをなめらかなピュレー状にする。ブレンダーがあれば簡単にできるが、なければ、マッシャーを使うか、ワイアー製の濾し器と木製のスプーンで濾す。
6. 砂糖1キロを加える。ちなみに19世紀前半に活躍した有名な料理作家、エレーナ・モロホヴェツは、ピュレー3カップあたり砂糖1カップ半使うとよいと書いている。リンゴと砂糖を混ぜたものを弱火で、蓋をせずに煮て、マーマレード状にする。
7. ある程度の硬さになったら、煮詰めたリンゴを深めの天板に入れ(2キロ半なら30x40cmサイズで十分)、ベーキングペーパーで覆い、100℃以下のオーブンに入れ、ドアを少し開いた状態で乾燥させる。
8. 乾燥させるのにかかる時間が一番長い。少しドアを開いたオーブンを使った場合、1時間ほどしたら、オーブンを切り、ゼリーを完全に冷ます。これを何度か繰り返す。最後に翌日までゼリーをオーブンの庫内においておき、十分に乾燥しているかチェックし、乾燥が足りないと感じたら、同様の作業を繰り返す。
9. 必要に応じて、ゼリーをひっくり返して、裏面も乾燥させる。そうするためには、別の天板を用意して、手早くひっくり返すこと。そっとペーパーごと引き抜き、ゼリーを新しい天板の上に乗せ、もう1日、オーブンに入れる。
10. ゼリーが乾燥したら、薄くスライスするか、小さくカットする。ベーキングペーパーで覆い、冷蔵庫で保存する。室温でも保存できる。
11. 甘い夏のデザートを召し上がれ!