1. 12時間かけて作るクリーチ
クリーチというのは、気分が乗らないときや大急ぎで作るものではない。伝統的なレシピでは、生地を作るのにも、生地を発酵させて膨らませるのにかなりの時間がかかる。たとえば、レストラン「マガダン」では、12時間かけてクリーチを作っている。アイシング、チョコレート、パスハの糖蜜菓子で美しく飾り付ける。
2. チョコレートのクリーチ
モスクワの有名な菓子店「カフェ・プーシキン」では、クリーチをチョココーティングすることにした。ブラックチョコにするか、ホワイトチョコにするか選ぶのはなかなか難しい。
3. スノーホワイトメレンゲ
このクリーチはカフェ「Buro.Tsum」で作られたもので、口の中で溶けるメレンゲの装飾がたまらない。リボンを折りたたんだような装飾の中には、マジパンの卵、散らばる金色の砂糖、スミレの花が配置されている。生地はイタリアのパネトーネを基に、フルーツの砂糖漬け、レーズン、ドライフルーツ、ミルクチョコレート、キャラメルチョコレートで作られている。
4. ファベルジェ風のチョコレート・エッグ
「カフェ・プーシキン」は種類の豊富なチョコレート・エッグ・コレクションを考案した。その装飾はロシアの有名なカール・ファベルジェの陶磁器工房で作られたパスハの卵を思わせる。ショコラティエによる繊細な作品である。
5. ゴールドとラズベリーのクリーチ
高さがあり、豪華で、ハニーバニラの香りをするクリーチは、レストラン「Sybarite」が作ったものである。金蓮花の葉とラズベリーを使ったもの、あるいは金色をつけたアーモンドや金箔で飾られたものがある。
6. パスハのプリャーニク
ハチミツと生姜でできたプリャーニクにシュガーコーティングを施し、うさぎと卵の形にしたこのお菓子は、カフェ「ジェムチューガ(真珠)」が光明なる復活大祭の日のために作ったもの。
7. トヴォーログのパスハ
クラシカルなトヴォーログのパスハは、角錐台の形をしている。これはハリストスの墓を象徴している。レストラン「Drinks&Dinners」では、クレーム・アングレーズ(英国のクリームの意)、フルーツの砂糖漬け、レーズンを使ったパスハを作り、ピスタチオでできた台の上に乗せてサーブされる。チョコレート、ナッツ、フルーツの砂糖漬けで飾り、デザートを完成させている。
8. パスハ・ケーキ
豪華なパスハのケーキは、正教会の復活大祭用としては少し変わった一品である。「コフェマニア」のケーキは鳥の巣と卵を象って作られている。
9. レモンクリーム入りのクリーチ
グルジア料理のレストラン「ムジウリ」では、パスハに合わせてカッテージチーズ生地のクリーチを作った。中にはレモンクリームが詰められ、上には最高においしいメレンゲが飾られている。
10. ドライフラワーのクリーチ
レストラン「シノク」では、昔ながらのレシピで、フルーツの砂糖漬けとレーズンの入ったクリーチを用意した。アイシングとドライフラワーの花びらで飾られている。この季節にはまだ花が咲いていないことから、ドライフラワーでクリーチや祝日の日の家を飾ったとも言われている。