甘くて香りの良いフィリング入りのダンプリングとして知られるワレニキはもっとも有名なスラヴ料理のひとつである。伝統的なワレニキを作るにはとても手間がかかる。生地を捏ねて餡を準備するだけでも数時間かかるからである。そんなわけで、みんな、この「怠け者でも作れるワレニキ」が大好き。20分もあれば作れるのだから。
伝統的なワレニキと比較して、このお手軽バージョンは具材も調理法も味もかなり違う。なぜ、「怠け者」でも作れるのかと言うと、柔らかいトヴォーログ(カッテージチーズ)を使うからだ。トヴォーログかクワルクに卵と少しの小麦粉を混ぜるだけ。そしてもう1つの「怠け者」の理由はその形。実に簡単に素早く作れる。
この「怠け者のワレニキ」の生地は、スィルニキの生地とほぼ同じだ。ただ、ワレニキとの違いは、フライパンで焼くのではなく、茹でる点にある。
「怠け者のワレニキ」の餡はなんでも好きなものを入れてよいし(甘いのがおすすめ)、餡を入れなくてもおいしい。これまでいろいろな種類のものを作ってきたが、「怠け者のワレニキ」にはさくらんぼが間違いなくぴったりだ。ほのかに甘いトヴーォログの生地と酸味のあるさくらんぼの組み合わせが最高なのである。
1. ボウルにトヴォーログ、砂糖、塩、卵を入れ、滑らかになるまでフォークで混ぜる。
2. 次に、小麦粉とセモリナ粉を加え、さらに混ぜる。どっしりとして、粘りのある生地ができる。柔らかすぎるようなら小麦粉大さじ1を加えてもよいが、入れすぎると硬くなるので注意すること。すぐにワレニキを作り始めてもよいし、時間があるなら15分ほど冷蔵庫に入れて休ませてもよい。
3. その間にフィリングを用意する。サクランボの種を取り除き、置いておく。冷凍サクランボを使う場合は、解凍しないこと。
4. 生地を直径3–4㌢の長い棒状にする。同じ大きさにカットし、丸める。
5. 作業台に打ち粉をし、一つずつ作っていく。丸めた生地を手で押さえて少し平たい丸にし、真ん中にサクランボを置く。そっと端をつまんでサクランボを包み、ボール状にする。これを繰り返す。
6. 鍋に湯を沸かし、塩小さじ1を加えたら、ワレニキを投入する。すべてを一度に茹でることはできないので、食べきれない分は冷凍する。鍋に入れたワレニキが浮いてきたら、そこからさらに2分茹でる。
7. 茹で上がったら、水気を切り、数分冷まし、たっぷりのバターとサワークリームをかけて出来上がり。
プリヤートナヴァ・アペチータ!(どうぞ召し上がれ!)
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