アジアから来た蕎麦がどのようにしてロシア料理に取り入れられるようになったのかについてははっきりとは分かっていない。ヴィザンツ帝国の僧がキエフ公国で蕎麦を栽培していたのが、周りのスラブ人国家に伝播したのではないかと言われている。その後蕎麦の栽培は技術的に難しいにもかかわらず、ロシアでは究極的な健康食として広まった。
蕎麦はメインディッシュになることもあれば、肉料理の付け合わせやパイの具材としても使われる。また、甘いお菓子に使われることもある。しかし、注意しなくてはならないことは、蕎麦にも種類がいろいろあることだ。
ヨーロッパではスーパーマーケットのバイオ食品売り場には2種類の「グレーチカ」が置かれている。1つはグリルされたもの、そしてもう1つが緑のものだ。ヨーロッパのグリルされた蕎麦はロシアで食べられるものとはまったく別物だ。それは水につけるとたちまち溶け5分も経てば跡形もなくなる。オランダで初めて蕎麦を買ったときにはとても驚いたものだ。一方、ロシアの「グレーチカ」は柔らかくなるが、形が崩れることはない。
このグリルされた蕎麦ではいつも作っているものが調理出来ないので、わたしは新しい料理を考え出した。このような濃厚なパテはヴィーガン・バーガーにぴったりなのである。ニンニクやコリアンダーなどで香りを付け、しっとりとした炒めたニンジンやタマネギで硬さを整えれば驚くほど美味しくすることができる。実際この健康的な料理はわたしの家族のお気に入りとなった。そんな「ヴィーガン向けの蕎麦バーガー」、ぜひお試しあれ!
材料:
- グリルされたそばの実 200g
- スペルト小麦 80g
- ニンジン 1本
- タマネギ 1個
- ニンニク 2片
- コリアンダー粉末 小さじ1/2
- クミン粉末 小さじ1/2
- 塩 小さじ1
- ブラックペッパー 小さじ1
- ひまわり油 20ml
- 全粒粉入りバーガーバンズ 2個
- トマト 1個
- 赤タマネギ 1個
- レタス 3枚
- ピクルス 1個
- ソース:マスタード、スウィートシロップ、ひまわり油を20mlずつ混ぜる。
作り方:
1. そばの実は、パッケージに書いてある手順通りに調理する。そばの実を容器に入れ、200mlのお湯を注いで、水を吸わせて濃厚なペーストにする。
2. 一般的なグレーチカ(そばの実)を使う場合も、書かれている作り方にしたがって調理し、半量を写真のようになめらかになるまで潰す。
3. ニンジンとタマネギは小さい角切りにしたら、柔らかくなり、焼き色がつくまで炒める。
4. 潰したそばの実と炒めたニンジン、タマネギ、スパイス、潰したニンニク、小麦粉を混ぜ合わせ、ペースト状にする。
5. セルクルリングを使って、バーガーの形を作る。バーガーがくっつかないよう、作業台をラップで覆うこと。
6. 油を引いて、バーガーの両面がこんがりするまで焼く。
7. バンズを同じフライパンで温める。
8. マスタード、シロップ、油を同量ずつ混ぜ合わせてソースを作る。
9. バーガーにお好きな野菜や具を挟む。
10. ヴィーガン・バーガーのできあがり!